‘18.4.29 函館本線 苗穂-白石 P:棧敷 洸
(「今日の一枚」より)
来る2023年3月ダイヤ改正で、定期運用からの引退がアナウンスされているJR北海道のキハ183系。40年以上にわたり多くのファンの心を掴んできたその姿を見ることができるのも、あとわずかかもしれません。ここでは、過去の投稿作品により切り取られたキハ183系の名シーンをお楽しみください。
歴代の仕様・カラーリング変遷を写真で確認!
元を辿ると国鉄時代の1979年に登場した試作車900番代に遡ります。道内で活躍していたキハ80系の置き換えのため、初めて酷寒地専用仕様の特急型気動車として設計されました。
先頭車は非貫通でスラントノーズ(前方に向けて下がっていく形状)だったのが最大の特徴です。追って1981年に登場の量産車0番代もほぼ同形態で、キハ80系の置き換えが急ピッチで進められていきました。
・より多様な運用に対応するために
そして国鉄最末期の1986年、モデルチェンジ車の500番代(通称N183系)が投入されました。車体の軽量化とエンジンの高出力化が図られ、先頭車は貫通型化、グリーン車はハイデッカー車化とスタイルも一新。塗色も従来の国鉄特急色を脱してアイボリーベースにオレンジ色と朱色の帯を入れた新特急色を採用しました。
JR北海道になってからは、さらに高出力化・ブレーキ強化が図られた550・1550番代(通称NN183系)も登場(外観は共通)。振り子式車両登場以前のJR北海道のフラッグシップ車両として君臨したのです。
・塗色変更、改造、変則的な運用など、話題に事欠かなかったキハ183系
後年はさらなる高速化対応工事により極めて複雑な番代体系を持つに至り、塗色は白ベースで寒色系のアクセントが入るものに再度一新。お座敷列車化改造車や、スハネフ14形寝台客車との併結など、興味深い運用にも事欠きませんでした。
キハ281・283・261系などの台頭により徐々に活躍の範囲を狭め、0・900番代は既に全廃。最後の牙城であった石北本線の「オホーツク・大雪」からもついに撤退が決定しました。その後、道内各地へのラストラン運転が計画されているそうです。