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今月、この光景も過去のものに… 平日朝限定!阪急電車の「切り離し作業」を見に行ってみた!

2022.12.03

text & photo:芦原やちよ

 2022年12月17日、阪急電鉄でダイヤ改正が行なわれることに伴い、宝塚線と京都線については平日朝ラッシュ時に見られた10両編成の電車が廃止となることが発表されました。また、この10両編成の廃止・縮小によって阪急の本線3路線共通で駅での増解結作業も廃止となります。今回はその中でも京都線の桂駅で行なわれる切り離し作業を見に行ってみました。

↓切り離し作業の詳しい流れ写真はこちら!↓

■神宝線系統とは異なる車体規格の10両編成は見納めへ…

▲8300系C#8304×6R編成先頭の10連。なおこの快速急行という種別も準特急と名称変更され消滅する予定。

▲京都線用8300系C#8315×8R編成と神戸線で活躍する8000系C#8042×2R編成。車番廻りの間隔などに全幅の違いが見て取れる。

 京都線系統の阪急電車は、神宝線系統の車両とは歴史的な経緯や、地下鉄堺筋線と直通する列車がある関係で車両の電装品や車体幅・車体長に違いが見られます。特に見た目で差が出るのが車体幅の違いでしょう。たった100mmの違いということもあり、写真でよく見比べてみないとわからない違いではありますが、車番部分や行先・種別表示幕の左右の間隔などを見てもらえればその幅の違いを感じることができるでしょう。

 神戸線では増結作業こそなくなるものの、10両編成自体の運用は改正後も存続するので、この京都線規格による10両はこれで見納めとなりそうです。

■桂駅で後ろ2両とお別れ!切り離し作業を見てみよう!

 さて、こうしてやってきた10両編成の列車ですが、この桂駅で増結していた後ろ2両を切り離します。その作業の一部始終としては、まず停車し乗降が終了後直ちにに貫通幌が外され、その後ゆっくりと増結の2両側が大阪梅田方へ後退し切り離しとなります。そしてこの2両は前8両の発車を待った後、一旦大阪梅田方の引き上げ線に入線。そしてその後折り返し桂の車庫へ向けて発車していきます。

↓切り離し作業の詳しい流れ写真はこちら!↓

■切り離し後も目が離せない!方向幕に注目

 切り離し完了後、増結2両編成は回送となり引き上げ線に向かうことになりますが、ここで方向幕を回送にするために回します。もちろんこの改正で見納めとなる「快速急行 京都河原町 この車両は桂まで」の幕も見逃せませんが、幕回しを始めるとその途中に改正で登場予定の種別「準特急」がチラリとお目見え。すでに方向幕自体は改正に対応したものに交換されているようですね。

▲幕回し中、準特急の幕がお目見え。果たして彼ら増結2両にもこの幕を使う機会は訪れるのか…。

 いちレイル・ファンとしてやはり見どころとなる増解結がなくなることや、阪急では最長となる10両編成が縮小するというのはやはり名残惜しいところです。この増結車2両の行方も含めて、改正前後は注目して見ていきたいですね。

◆阪急ダイヤ改正の情報はこちら!
「快速急行」→「準特急」へ。そして「京とれいん」(6300系)運行取り止め。阪急電鉄、12月17日ダイヤ改正

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