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豊洲で会える! 明治の機関車403号詳細ディテール集

2022.11.16

text:RM photo:松沼 猛
取材日:’22.11.15 場所:芝浦工業大学附属中学高等学校

 既報の通り、2022年11月12日より、江東区豊洲の芝浦工業大学附属中学高等学校にて西武鉄道から寄贈された403号蒸気機関車の公開が始まりました。基本的に24時間オープンな場所での展示で、平日および土曜の9~17時にはキャブ内に入ることもできます。もちろん、どなたでも無料で見学できます。

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▲機関車が載っている土台部分は、高輪築堤から出土した築石の本物が埋め込まれています。

↓ディテール画像含む21カット、たっぷりご覧ください!↓

▲車体は黒光りし、真鍮色部分は金色に輝き、赤の差し色が鮮烈。今の最高の状態は、必見です。

▲帝国鉄道庁時代の「403(TYPE 400)」のナンバーはこの度レプリカが起こされ、装着されています。

▲背面のコールバンカー上端の反りのRが古典機らしさを感じるところ。

▲失われていた英国、ナスミス・ウィルソン社No.302の銘板もレプリカを製作して装着しています。

▲キャブ内機器も可能な限り再現されている模様。特に繊細な部分は透明アクリルで保護されているようです。

▲高輪築堤から発掘された築石も見逃せません。

403号機略歴(プレスリリースより抜粋)
1886年 鉄道局No.73として、ナスミス・ウィルソン社(製造No.302)にて製造。日本鉄道が借り入れ、番号不変。
1892年 鉄道局から日本鉄道に譲渡。
1894年 No.20に改番。逓信省鉄道局(鉄道作業局)に返却、Jクラスとなる。
1899年 房総鉄道に譲渡、No.6となる。
1907年 房総鉄道国有化、帝国鉄道庁No.6となる。
1909年 No.403となる。
1914年 東部局にて廃車、川越鉄道に譲渡、のちにNo.5となる。川越鉄道が武蔵水電に吸収合併、番号不変。
1922年 武蔵水電の鉄道部門を(旧)西武鉄道として独立、番号不変、後に No.4に改称。
1945年 武蔵野鉄道と(旧)西武鉄道が合併、西武農業鉄道となる。
1946年 (新)西武鉄道に改称。
1961年 上武鉄道が借り入れ。
1965年 上武鉄道から返却、廃車。所沢市のユネスコ村にて保存。その後、西武鉄道横瀬車両管理所に移送され保管。
2022年 芝浦工業大学附属中学高等学校創立100周年記念事業として保存。

▲ここからよく美しく復元されたもの…。2008年のイベントで公開された時の姿。’08.10.5 西武鉄道 横瀬車両基地 P:寺尾武士

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