photo:RM
text:鉄道ホビダス編集部
取材日:’22.10.30 取材協力:鉄道博物館
日本の鉄道が開業してから今年(2022年)で150周年を迎えるにあたり、各地でイベントが行なわれてきましたが、鉄道博物館では企画展「鉄道の作った日本の旅150年」が開催中となっております。今回、鉄道ホビダスでは展示内容を特別に許可をいただいた上で撮影をし、その一部をこちらでご紹介いたします!
※展示内容は通常撮影不可となっております。
↓企画展後半の展示内容写真はこちら!↓
■会期後半は昭和後期〜現代の鉄道史を一挙に振り返る!
こちらの展示の会期は2022年7月23日~2023年1月30日までとなっていますが、その間、前期と後期に分けて展示内容が変わっております。10月24日までの展示内容は日本に鉄道が開業する以前の旅の歴史から戦中・戦後の旅の歴史を振り返っていました。
そして今回、10月29日からは高度経済成長の始まった昭和後期から平成、令和の現代まで時代を紹介する内容となっています。
■実物とレプリカや模型を交えながら肌で鉄道の歴史を体感!
展示では実物のヘッドマークや切符類、図面やパンフレットなどを交えながら、パネルによるその時代の鉄道の解説がなされています。時代によって変わる客層や旅行のスタイル、パンフレットやポスターのデザインの変遷などが体系的にまとまっており、非常にわかりやすく我が国の鉄道の歴史について学ぶことができるものとなっています。戦後、急速に発達した新幹線網から、今では数少なくなってきた寝台特急列車の盛衰など、レイル・ファンにとって欠かすことのできない鉄道史を振り返ります。
●会場にはクロ151形に存在した「区分室」を再現!
この会場内で一際目を引くのがやはりこのクロ151形に存在した「区分室」の客室再現です。この区分室は、それまでの1等展望客車に代わる新たな電車特急での特別車として製造された「クロ151形」の乗務員室後方に配されていた小部屋で、主に昭和天皇・皇后をはじめ、各国要人、政府高官、国会議員などの貴賓客の利用に重宝された室内となっています。
当時の車両の保存車はなく、本物は現存していませんが、今回昭和時代の鉄道の最高レベルのサービスを誇る客室を示すために、当時の図面や資料などを参考にして実物代で再現されたものを展示してあります。
また、過去から続く現代の鉄道の紹介や展示も充実。現在活躍中の「TRAIN SUITE 四季島」の内装まで再現された大型模型にルームキー、キーボックス、ディナーで使用される食器なども展示されています。
■貴重な明治期の鉄道資料も公開展示
この特別展の最後には、非常に貴重な明治期の鉄道車両や施設の図面を中心とした鉄道資料が多数展示されております。これは、明治時代に車両製造会社などで活躍した鉄道技師である服部 勤(はっとり いそし)氏の旧家に所蔵されていたもので、その後文化財資料研究家の東野 進(ひがしの すすむ)氏が引き取り、10年かけて研究・整理したものをJR東日本が昨年(2021年)に購入した資料になります。
人の手で描かれた正確な図面は歴史的価値があることだけではなく、見ていてとても美しいものであり、一見の価値があるものばかりとなっています。
↓企画展後半の展示内容写真はこちら!↓
ここで紹介した内容はこの企画展のごく一部となります。全ての展示の模様はぜひ一度訪れて、その実物を目で見て体感してみてみてはいかがでしょうか?こちらの企画展の会期は下記の通りになります。
■会期
2022年7月23日(土)~2023年1月30日(月))
※前期:7月23日(土)~10月24日(月)
※後期:10月29日(土)~2023年1月30日(月)
■会場
鉄道博物館 本館2F スペシャルギャラリー
■入場料
無料(※別途鉄道博物館の入館料が必要)