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特集・コラム

「作ってる最中」の風景を作り出す!?100均ボックスの中に都心部の「仮設」ホームミニジオラマを作る

2022.09.22

text & photo:根本貫史(RMM)

 連続立体化工事やホームの移設工事などで見られる仮設ホーム。最近は仮設と本設共に簡素な構造が多く、TOMIXの島式ホーム都市型もその造りに近い形状をしています。そこで今回は、 彩色だけで工事中の仮設ホームの雰囲気をミニジオラマで再現してみました。

 TOMIXの島式ホーム都市型の上家(支柱部分のみ)を錆止め色(クレオスの艦底色)に塗装します。最近のホームは仮設にせよ塗装を済ませたものを組み上げるので、このような錆止め色をしている例は少なくなりましたが、模型として視覚的に工事中であること を主張するために、敢えてこの色を選択しました。

 ジオラマのベースはおなじみダイソーのコレクションボックスアーチワイド型(300円商品)。いきなり完成してしまいましたが、要点は以降の写真で解説します。なおホームと屋根は台座に合わせて長さを調整しています。

 ホームの側壁は打ちたてのコンクリートらしくするためにライトグレーに塗装して雰囲気を出しています。敷設したばかりの軌道部分も工事による粉塵で 白化しているように塗装するとよりそれらしくなります。

 軌道下の工事区間はおなじみTOMIXのトラフガーダー橋で仮設軌道を再現してみました。「橋」としてだけではなく、この見た目を活かした活用方法もあるのです。また、手前にはレールやキュービクルを置いて工事現場らしさを演出してみました。

 仮設とはいえども、駅名標などサイン類や運行用の保安設備などはしっかり設置されています。本ジオラマの工事目的は特に設定はしていませんが、ひと目で何かしらの工事現場と認識できる「錆止め色」の効果はやはり絶大です。


 また、工事内容や様式によって工事現場を構成する部材は変わってきますが、作例では余剰パーツを並べるだけでそれらしく見せています。スプリングで再現した通信ケーブルの保護カバーもまた、それらしさを演出する良いアクセントとなっているのではないでしょうか?

 今回は「作ってる風景を作る」という異色の作品になりましたが、近年再開発や地下化などで都心部でこのような風景を見かけることは多くなっています。そんな工事中のワンシーンを再現して「都会」を表現してみるのもアリかもしれませんね。

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