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そういえばどういう列車なの?この夏、最後の寝台特急サンライズ瀬戸・出雲に乗ってみよう!

2022.06.30

text & photo:鉄道ホビダス編集部

 気がつけば日本国内で最後の定期寝台特急となって久しい「サンライズ瀬戸・出雲」。新幹線が発達し、他の寝台特急が軒並み役目を終えた現代にでも、四国・山陰地方へのアクセスの便利さからその人気は絶えません。そんな「サンライズエクスプレス」ですが、「いつか乗ってみたいなあ」で終わっていませんか?今回は一番格安に利用できる寝台である「ソロ」に編集部スタッフが乗ってみました!

■そもそもサンライズの寝台の種類って?

 「サンライズ瀬戸・出雲」は1種類のA寝台、4種類のB寝台、寝台料金のかからない「ノビノビ座席」とあります。B寝台の種類が選べるというのは利便性やコスパの面からも嬉しいところです。
 寝台券の種類の内訳と、1人あたりの値段は下記の通りです。

  • 1人用A寝台 シングルデラックス:13,980円
  • 1人用B寝台 シングルツイン:9,600円
  • 1人用B寝台 シングル:7,700円
  • 1人用B寝台 ソロ:6,600円
  • 2人用B寝台サンライズツイン:7,700円

※JR東日本ホームページより抜粋。2022年6月現在での情報。

この中でシングルツインは1人用寝台ですが、5,500円を追加することで2名利用も可能となっています。今回はこの中から1人用で一番格安に利用ができる「ソロ」を選択しました。

●寝台券の購入・受取は?

 寝台券はみどりの窓口のほか、JR西日本のインターネット予約サービス「e5489」で購入・受取ができます。注意点としてe5489で予約したサンライズ寝台券の受取は、JR西日本の他、JR四国・JR九州・JR東海(東海道新幹線の駅含む)の主要駅窓口、または券売機に限られます。首都圏ですと東京駅や品川駅、新横浜駅といった東海道新幹線が乗り入れる駅でないと受け取れませんのでご注意ください。

■シャワールームってどう使うの?

 「サンライズ瀬戸・出雲」にはシャワールームが3号車と10号車に設けられております。A寝台のシングルデラックスではシャワー利用のカードが無料で付いてきますが、それ以外の寝台・座席の利用者はあらかじめこの3号車と10号車にあるカード券売機で購入する必要があります。乗車日は平日でしたが、東京駅発車直前には完売しておりました。「絶対手に入れたい!」という場合は早めの購入をおすすめします。

■車内設備はどうなってるの?

 先程のシャワールームの他に、車内には自動販売機、洗面台、トイレ、フリースペースとなるミニラウンジが存在します。アルコール以外の飲み物等であれば発車後車内で購入することも可能ですが、車内販売の類はありませんので、事前に駅で買い揃えてから乗るのがベストでしょう。
 また、部屋はそれぞれ4桁暗所番号式のルームキーが装備されているのでセキュリティー面も安心。ちょっと荷物を部屋に置いて、身軽になってからフリースペースで車窓を楽しむ…なんていうこともできます(設定した番号は忘れないように!)。

■少し狭い空間はまるで秘密基地!?

 部屋のほとんどがベッドとなるソロは天井も低いため少し身を小さくして入っていくイメージになりますが、それがまた逆に秘密基地のような「自分だけの空間」を感じることができるのが醍醐味。もちろん足が伸ばせないということはなく、全身のびのびとくつろぐことができます。

 また寝台特急では、深夜帯に誰もいない駅ホームを通過したり運転停車したりするのを眺めるのも非日常感を味わえる車窓です。そんな車窓を個室寝台から、人目を気にすることなく灯りを消して眺めることができるのも格別の瞬間です。

■寝台列車の旅の楽しみ

▲遠く離れた土地の名前が電光掲示板に表示されるのを眺めるのもまた旅情を感じるひととき。

 さて、国内でいつでも乗れる最後の寝台列車となった「サンライズ瀬戸・出雲」ですが、一昔前なら日本全国、「寝台特急」ならどの列車でも楽しめたものが、今やこの列車だけの醍醐味となりました。そのいくつかに、出発駅から遠く離れた地名を表示した電光掲示板や、車内放送で目が覚める朝、遠く離れた土地の朝日を車窓から眺めるなどがあるでしょう。そんな非日常の旅情を味わいに、この夏ぜひ最後の寝台特急に乗ってみてはいかがでしょうか?

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