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上はビルの並ぶ地上、下は地下鉄!カラーボックスを活用した立体的なNゲージジオラマ!

2022.04.26

modeling & text & photo:根本貫史(特記以外)

 都市部の鉄道は地上だけでなく地下にも鉄道が張り巡らされています。ですが、それを鉄道模型で表現するとなると少しハードルを感じてしまいます。ここではカラーボックスを活用し、縦2段を使用して大都会の地下空間を再現してみました!

↓地上+地下2層が連なるジオラマ写真はこちら!↓

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■カラーボックスの縦2段を使用

 この作品では、3段式のカラーボックスうち、上縦2段をジオラマスペースとして使用します。この場合、それぞれの段に異なる風景のジオラマを配置して楽しむことができますが、段という特性を活かして上段を地上、下段(中段)を地下空間として、都会の立体的な風景を再現することにしました。

■上段は有楽町〜新橋〜神田のイメージ…

 通勤型から近郊型はもちろん、特急型や新幹線まで、様々な車両をディスプレイできるシーンを考えた結果、新幹線と在来線が並走する有楽町〜神田間のイメージを凝縮することにしました。

 この区間といえば明治末期に作られたアーチ状のレンガ高架橋が有名ですが、作品では、手前の在来線側の高架にFALLER製を使用しました。また、奥側の新幹線用の高架はTOMIX製を使用しています。さらに、見栄えを考慮し手前の在来線の高さを低くして、ひな壇状に配置できるようにしています。実際もこのようになっているのでイメージ通りです。高架下の道路にはもけいや松原の「光るダケ」シリーズの道路信号を組み込みました。

■背景処理など

 背景のビルは、スチレンボードで箱状に組んだものに、ブラウンスモークのアクリル板を表面に貼り付け、その上からビルの外壁をプリントしたシールを貼り付けたものです。またカラーボックス内部の3面に空やビルをプリントしたものを貼り付ければ、奥行感を演出することができます。

■カーブホームの地下駅

 今回は「地下鉄ホームは曲線が美しい」という勝手な美学(?)から、カーブホームを断面で眺められるように線路を縦配置にしました。それにより横方向に空間ができてしまうので、ホームへ続くコンコースも表現しました。線路はKATOの複線線路のカントが付いた曲線を使用し、カーブホームをはじめ、壁面などはスチレンボードの積層で製作しました。また、地下駅らしさを演出するため、円柱状の柱を等間隔で配置。柱に使用した素材は、100円ショップで見つけたダボ接ぎ用の木製の丸棒で、表面には柱の模様をプリントしたラベルシールを巻き付けています。また、地下駅の壁面のタイルも同様にラベルシールによるプリント表現です。

■照明にはLEDテープを採用

 真っ暗な地下空間をムラなく均等に光らせるには、わずかな光源から導光するだけでは限界があります。 そこで目をつけたのが自動車装飾用のテープ状になったLED。これは、チップLEDが等間隔で内蔵されており、3連ユニットごとに切断、調整をすることができます。自動車用なので12Vに対応、すなわちパワーパックで簡単に点灯させることが可能です。

■さらにもう一段、地下はさらに続く

 もう一つLEDを使用して再現したかったのが、首都高速などで見られる地下トンネルです。オレンジ色の照明が等間隔でずっと先まで点灯している姿は、LEDテープにより簡単に再現することができました。ところが、今回のジオラマのモチーフにした首都高速三宅坂ジャンクションの照明は実際には白色。しかし、どうしてもオレンジ色に輝くトンネルの夢を諦めるわけにはいかず、ジャンクションというのをいいことに、左右で色を分けて使用することにしました。

 そのほか路面や壁面は地下ホームと同様、スチレンボードとプリントシールによるもので、余った空間には丸ノ内線用のディスプレイスペースとして対向式の地下ホームと線路を配置しました。今回は残念ながら間に合いませんでしたが、これが完成すれば地下鉄駅は2層式となります。さらにこの下には3層目を組み込んで、シールドトンネル風の大深度地下鉄も……と、地上スペースには限りがありますが、地下空間は無限に広げることができます。…でもほどほどに。

 さて今回のカラーボックスの中に展開したジオラマ、いかがだったでしょうか。これがたったB4サイズ、ちょっとした書類の大きさで展開できるということを、改めて噛み締めていただければ幸いです。それにこの小さなジオラマが、あなたの大きなレイアウトへの「夢の第一歩」になる可能性も秘めています…!

※記事は『RM MODELS170号 2009年10月号』掲載時点での情報になります。ご了承ください。

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