photo:羽田 洋/ART FACTORY城南島
取材協力:ART FACTORY城南島
長さ308mm、高さ70〜100mm、複線中心間隔33mmの「T-Trak規格」に則ったボードサイズのNゲージモジュールレイアウトの公募型作品展「LAYOUT AWARD 2022」が今年も京浜地区のART FACTORY城南島にて3月7日から21日までの2週間、開催されました。昨年と同じく、コロナ禍での開催となりましたが、総エントリー数は135点を数え、大盛況のうちに閉幕しました。今回はそんな出展作品の中から鉄道模型雑誌『RM MODELS』編集部厳選の作品をご紹介いたします!
●NOSTALGIA(ノスタルジア) 製作:相子英亮
幅616mmの中に、モジュール本線とは別に8の字型をした線路を通し、それぞれ独立した線路の動きが楽しめる作品で、そのエンドレスの内側には露天風呂のある湯治場や駄菓子屋など、作者の思い出の光景を再現しています。また、8の字の交差部分は高低差を抑えて勾配を緩くしているなど、こだわりが多く見られる作品です。
●夢のあとに 製作:石沢基喜
都心から2時間ほどの廃墟が連なる温泉郷がモチーフ。廃墟ホテルの建物が非常に細かく作り込まれており、静かながら圧巻の存在感を感じる作品。また、廃墟ホテルの裏側は、本来入口ながら閉鎖されてしまった佇まいを随所に再現しています。
●「鉄軌分界点」のある街 製作:竹内高志
「鉄軌分界点」とは、郊外電車が都心部の路面区間に直接乗り入れる運転形態における線路の境界のことを指します。その昔は各地で見ることができる光景でしたが、現在では数えるほどとなってしまいました。そんな光景をNゲージで再現。カーブ区間をうまく活用した作例と言えるでしょう。
●「或る機関支区」 製作:宮下直久
三重県に存在した亀山機関区柘植機関支区の活気があった昭和40年代当時の様子をモデル化した作品。中央に佇む大きな転車台が目を引きます。
●「桜は散るのでなく、舞うのです」 製作:Tak Nishi
京急線井土ヶ谷〜弘明寺間の沿線風景と、大岡がわの桜を参考に組み合わせた情景作品です。桜の木は各種メーカーのもので埋め尽くされており、春らしい情景に仕上がるとともに圧巻の作品となっています。
●工業地帯のある風景〜工場夜景を楽しむ〜 製作:K氏(Joe-K)
来場者一般投票により見事グランプリに輝いた作品がこちら。配管や足場、煙突などが複雑に配置された化学プラントを再現しており、その密度感が魅力とも言えます。また、作品には合計で32ヶ所にLEDを組み込んでおり、夜景も幻想的に仕上がっています。
これ以外の作品写真は下記の「この記事のすべての画像をみる」タブからチェックできます!こちらもぜひご覧ください!また、受賞作品一覧は2022年4月21日発売の『RM MODELS 321号』の記事内で詳しく紹介しております!
●「LAYOUT AWARD 2022」受賞作品掲載のRM MODELSはこちら!