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特集・コラム

この保線車、動くぞ!「雰囲気だけ」じゃない、Nゲージでこだわる保線用トロッコ!

2022.04.15

text & modeling & photo:根本貫史(RMM)

 Nゲージサイズの保線車両はもちろん「ダミー」…と絶対に言い切れる時代ではなくなりました。津川洋行からリリースされている「保線用トロッコシリーズ」は、保線車両でもレイアウトを走行することができます。今回はこれらの製品を使ってより実感的にディテールアップした作例を紹介します。

■軌道モーターカー TMC100形

 津川洋行から発売されているこのTMC100形は、GMのストラクチャー「保線用車両」のモーターカーと同型です。新規開発の小型動力により、スケールを崩さずに安定した走行を実現しています。車体はプラ成型品で、2代には動力のウェイトを兼ねたホワイトメタル製の小型クレーンを搭載しています。各部のディテールはシンプルな表現なので、作例では各部にタッチアップを施しました。

■保線用トロッコ バラスト運搬車

 続いて保線用の各種トロッコの加工です。製品は2軸の無蓋車で、平台の側面はバラストを撒くためにアオリ戸になっています。実車は台車と一体の台枠の上に平台が載る構造ですが、製品は台枠の表現がないようなので、t1.0プラ板で台枠を追加しました。

■保線用トロッコ レール運搬車

 レール運搬車には、やっぱりレールを積載させたいもの。作例では、フレキシブルレールからレールのみを抜き取り、積載用のダミーレールを作りました。ただ積載しただけでは、曲線通過時にレールが落下するので、レールを固定しつつ、曲線通過に対応した構造に加工します。

■保線用トロッコ 平トロッコ各種

 同シリーズにはこのほかにも平トロッコが各種用意されています。いずれも積載物によるバリエーションで、平トロッコは共通です。保線作業の内容に合った積載物を選択して組成すると良いでしょう。

 鉄道模型においての保線車両の多くは「線路際のアクセサリー=ダミー」でしたが、動力を搭載した完成品の登場により、立派な「車両」としてレイアウトを走らせることが容易になりました。実際の保線作業は深夜に行なわれますが、模型の世界ではせっかくの走行可能な製品ですから、ぜひ昼夜問わずに活躍させましょう!

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