年々その姿を消しつつある国鉄時代の車両たち。2022年のダイヤ改正でも奈良線の103系が定期運用から離脱して話題となったが、残った国鉄型車両の動向にはこの先も熱い視線が注がれることでしょう。1973年に日本初の振り子式特急車両として登場し、中央本線の「しなの」や紀勢本線「くろしお」などに投入されてきた381系もそのひとつです。
現在は伯備線の特急「やくも」としてのみ走っており、定期運用をされている唯一の国鉄特急型電車となりました。一方で2024年に新型の273系投入が予告されていることからも、タイムリミットは確実に近づいていると言えます。
1985年の高速試験において179.5km/hを記録し、在来線の最高速レコードホルダーでもある381系。運転開始から50年を迎えたことを記念し、国鉄特急色にリバイバルされ、ますます注目度が高まる名車を、投稿作品とともに振り返ってみましょう。
381系特急形車輌の制御グリーン(特別)車輌。元サロ381-3で1973年川重製。長野区→神領区と変遷しJR化後の特急増発&短編成(9→6輌)化によりサロ→クロ改造を名古屋工で1987年実施。1-2位側客室部を切断し貫通構造の鋼製で新製した運転台部をつなげて改造。3-4位側便洗面所を生すため乗務員室直後に側客扉&デッキ構造となった。 ‘89.8.24 名古屋 P:梶村昭仁
振り子車輌の原点とも言える381系「やくも」は、その機能を生かし軽快に走り去る。そんな振り子車輌の真髄をS字カーブで思う存分見せてくれる。 ‘08.6.12 伯備線 下石見(信)~上石見 P:濱井洋輔
国鉄色381系の定期列車「大和路ライナー」。 ‘08.8.8 関西本線 奈良~大和郡山 P:仁科順夫
桜の中を国鉄色381系の列車が走る。 ‘10.4.3 東海道本線 茨木~千里丘 P:小野浩司
特急「やくも」の一部列車に、日根野電車区所属の381系国鉄色が増結されて運転された。これは、後藤総合車両所所属の381系のリニューアル工事(ゆったりやくもへ改造)に伴なう車両不足解消のための貸出処置で、この時はC604編成が貸出された。 ‘10.5.1 伯備線 足立~備中神代 P:今井亮介
通常期は4連で運転される特急〈やくも〉だが、お盆の繁忙期に併せて各列車6連化のほか、一部列車が9連に増結された。 ‘10.8.14 伯備線 方谷~備中川面 P:今井亮介
和歌山方面~新大阪間で集約臨の運転が開始され、日根野電車区所属の381系アコモ編成が使用された。 ‘12.5.17 阪和線 六十谷~紀伊中ノ島 P:橋 尚輝
↓381系の貴重な写真はほかにも!