text & modeling:瀧口宜慎(RMM)
photo:羽田 洋
近年ではコンビニエンスストアやファミリーレストランなどが業態を変えて様々な店舗に「変身」している姿をよく見かけます。例えばコンビニが学習塾や介護事務所に、ファミレスがタクシー営業所などへ変わっていたりします。このような形態をよく巷では「居抜き物件」と言われ知られています。そんな「居抜き」の中でも特に目立つもの「元・ガソリンスタンド」の居抜き事例を鉄道模型ジオラマで再現してみました。
■実物のインパクトも大!ガソリンスタンドの居抜き
数ある居抜き物件の中でも特に驚かされる形態の一つと言えるガソリンスタンド。中古車店やレンタカー店などといったクルマに関係した店舗をはじめ、携帯電話店や飲食店への転換は建物それ自体の印象が濃いだけに、出会った時のインパクトは大きいものです。もともと駐車場が広く、防災・防火設備も万全はガソリンスタンドの建物は、何にしても都合が良いのだとか。そんなガソリンスタンドの居抜きを模型を加工して作ってみました。
■塗り替えと自作シールを駆使して「業態変更」!
さて、ここでは、TOMIX製のガソリンスタンドをベースに、塗り替えや自作シールでラーメン店へと業態変更してみました。もともと白色をしていた建物塗装をまずは黒色に、店舗名をパソコンで自作し、シール用紙に印刷して貼り付けました。左奥にあった洗車機は撤去し、整備ピットは閉鎖を想定しています。
また、元々付いている看板や店舗名の入る場所は、できるだけ元の看板の位置を活かす方が「らしい」雰囲気を演出することができます。お試しあれ。
■作り込みは内部、はたまた電飾まで…
外装以外の作り込みポイントとしてはまず店舗内部です。ここは元からのモールドを活かし、調理人や客を配置すれば自然と賑わった雰囲気になります。さらに電飾を装備し、その照明自体は床が黒色のためあえて床に設置し、間接照明的な効果を狙いました。給油機の跡は実物では縁石まで撤去されていることが多いとのことですが、ここではお手軽にプラ板で給油機の穴を塞いだだけとしました。案外この方が模型として見た時に「ここに給油機があったのかな…」と思いを馳せるポイントになるでしょう。
さて、今回はガソリンスタンドの居抜き物件の作例を紹介しましたが、他の既製品のストラクチャーを使って実物同様の自由な発想で業務変更店舗を作ってみるのもいいでしょう。そうすることで、より「自分だけの」鉄道模型ジオラマになっていくことでしょう。
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