185系

特集・コラム

TOMIX & KATO Nゲージ2大メーカーのE7系を見る!

2022.02.28

text:鈴木重幸
photo:羽田 洋

※この記事は2014年8月発売のRM MODELS 230号(2014年10月号)掲載記事から抜粋しているため、現行製品とは細部が異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

 北陸新幹線開業前の2014年3月に「あさま」として先行投入され、徐々に勢力を伸ばしてきたE7・W7系。そのデビューした頃、TOMIXとKATOから相次いで登場したNゲージのE7系を振り返って比較していきましょう。

■前頭部

▲上がKATO製、下がTOMIX製。

 新幹線のような車両モデルの場合、ロングノーズ前頭部が製品自体の印象を左右するといっても過言ではないでしょう。このE7系の場合、パッと見は両社ともそれほどの違いはないように思えますが、つぶさに見ていくとやはりそれぞれの解釈の違いが見えてきます。また、基本的な造形以外にも、パーツ構成や塗装の色味、そしてライトの点灯状態も異なり、模型としてのメリハリの基準をどこに置くのかというコンセプトの違いが垣間見えます。

■中間連結機構

▲左側2両がTOMIX製、一番右側の1両がKATO製。

 KATOは連結器と幌が一体となったダイヤフラムカプラー、TOMIXは可動式幌と通電カプラーの組み合わせと、それぞれ新幹線モデル基準の連結機構を踏襲しています。形態的にも両社製品で最も異なる部分で、機能面と合わせてユーザーが選択する際のポイントとなる部分と言えるでしょう。

■屋根廻り

▲上がKATO製、下がTOMIX製。

 模型としては目立つ部分である屋根廻りですが、モールドや色味などは意外と異なり、それぞれに持ち味がある印象です。どちらかと言えばKATOはディテールをしっかり表現しており、TOMIXは雰囲気の再現を重視した印象です。

■表記類

▲上がKATO製、下がTOMIX製。

▲上がKATO製、下がTOMIX製。

 車番などの表記類に関しては一般的にはKATOは印刷済み、TOMIXはインレタ貼付等で対応というイメージが強いですが、このE7系は車番は全て印刷済みとなっており、従来ほど違いは感じられません。ただし、ロゴなどの表現に関してはそれぞれの流儀を踏襲しているようで興味深いです。

■台車

▲上がKATO製、下がTOMIX製。

 実物よりも曲線半径の小さい鉄道模型では、E7系のような台車の一部が床下カバーで覆われた車両では工夫が必要となる。両社でそれぞれ異なる方法でこの問題に対応しており、中間連結機構とともに設計思想の違いが形に出る部分とも言えるでしょう。

↓詳しい比較画像はコチラから!↓

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