鉄道模型車両と言えば、編成を組んで走らせるのが一般的な楽しみ方だが、その常識に一石を投じるようなアイテムがトミーテックから登場したのは2019年7月だった。
「ファーストカーミュージアム」と名付けられた新製品は、その名のとおり、先頭車のみをディスプレイして楽しむ鉄道模型だ。
走行を前提としていないので、当然モーターは搭載しておらず、連結用のカプラーもない。また、車輪には転がり防止も兼ねたストッパーがついており、初心者にとって最初の難関ともいえるレールへの設置も簡単にできる。
言い方を変えれば、通常の模型との違いはそのくらいのもので、新幹線の複雑なノーズ形状や、車番や方向幕といった数ミリの中に表現されたディテールなど、眺めているだけでニンマリしてしまうクオリティは、まさに鉄道模型の醍醐味と言えるだろう。
また、そのままリビングや書斎に飾ってもいいが、そのリアルさを活かし、コンパクトなジオラマに盛り込むのもおすすめだ。もともと1両しかないので、思い切って風景を切り取るのがポイントで、トンネルの出口やホームへの侵入など、ジオラマ初心者にとっても使いやすい題材となりそうだ。
2019年にE5系(はやぶさ)やE235系山手線から始まったラインナップはすでに24種類へと拡大した。メーカー発表のスケジュールでは5月に「485系(雷鳥)」と「583系(彗星)」のリリースが予定されており、幅広い年齢層に新しい鉄道模型への入り口として、ますますその魅力を増していきそうだ。
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