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特集・コラム

甲種輸送とは似て非なる変わり種!「配給列車」をNゲージでやってみる!

2022.02.11

text:RMM
photo:羽田 洋・RMM(特記以外)

 機関車が電車を牽引する姿は「甲種輸送」のようですが、実は似て非なる「配給列車」。あまりお目にかかることができない列車ではありますが、これが再現できれば目立つこと間違いナシ!また、自分が撮影に行った思い出深い配給列車を再現するのも一興でしょう。今回はそんな配給列車をNゲージで再現してみました!

■配給列車って「甲種輸送」とは違うの?

▲JR貨物のDE10がJR東日本の燃料電池試験車FV-E991系「HYBARI」を輸送する。これは甲種輸送列車。

‘22.2.5 横須賀線 逗子 P:田部井毅大
鉄道投稿情報局より)

▲JR東日本所属のEF64 1030号機が牽引する、新造された宇都宮・日光線用E131系を小山車両センターへと送る列車。これは配給列車となる。

‘22.2.4 高崎線 宮原~大宮 P:玉木裕一
鉄道投稿情報局より)

 まずは予備知識として、今回取り上げている配給列車ですが、「甲種輸送列車」とは少し形態が異なります。どちらも機関車が旅客車両を牽引して、工場や車両基地から目的地まで行くという意味では同じですが、運行主体の旅客鉄道会社が自らの事業のために車両を回送しているのが「配給列車」。JR貨物が荷主(主に鉄道会社)から車両を預かって輸送するのが「甲種輸送列車」で、こちらは厳密に言えば貨物営業列車となります。

■KATO製のEF64 1000番代を使って配給列車をやってみる。

 近年、KATOからフック等を使わずよりリアルに連結器自身でつながる「KATOカプラー密連形#2」が登場しました。それに合わせた双頭連結器を装備するKATOの機関車、EF64 1030号機を今回は使用しました。さらに今回の被牽引車はE235系をチョイス。先頭車の全面ダミーカプラーを、KATO ASSYパーツのE353系前面カプラーSに交換する加工を行ないました。
 さて、EF64 1030号機とE235系との連結では、スカート以外では「切る、貼る、削る」といった加工らしい加工は必要ない軽加工と言えます。手元にKATO製E235系がすでにあれば是非試してみたい加工例です。

■他にもいろいろ!配給列車

▲青森・秋田地区の車両検査入出場時の回送シーン。ちなみこちらは機関車、電車ともにTOMIX製で、双頭型TNカプラーでの連結となる。

▲こちらはTOMIX製253系を使って配給シーンを再現。EF64はKATO製だが、控車であるクモヤ145の前後の連結器を換えることでメーカーを超えた連結を可能にした。

▲現代のお召車両であるE655系に、元お召牽引機のEF81 81が連結された試運転列車。実際行われたものとは細部が異なるが、夢の新旧お召列車の共演も模型なら思いのままだ。

 最後に、配給列車のテーマからは逸れてしまいますが、同様に先頭車のカプラーを交換して機関車と連結する例として、E655系「なごみ」の機関車牽引試運転をイメージした姿を再現してみます。こちらもE655系の先頭車ダミーカプラーをKATO ASSYパーツに交換しますが、やや加工箇所が多い内容になります。

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