text & photo:根本貫史
■適材適所の選択がポイント!
情景製作で最も使用頻度が高いのが、草や樹木といった植物表現用素材。特に山岳部の風景を作りたい場合は、草や樹木だけで全体面積の半分以上を占めることも珍しくありません。植物表現用素材は多くの種類がありますが、特に初心者の方はどの素材を選べば良いのか、判断が難しいかもしれません。山や畑、線路側の雑草など、適材適所で使い分けられるようになると、作業効率の向上はもちろん、コスト削減にも繋がります。ここでは、代表的な植物系表現素材の用途や使い方を紹介します。
■植物系表現素材の主な種類を知る
ここでは代表的な植物系表現素材を以下のギャラリー画像に示しました。素材の性質は粉末状から固形、繊維や天然加工品まで様々です。ここでは大きく草や低木といった背丈の低い植物に適した素材と、樹木といった背丈の高い植物の表現に用いられる素材の2種類に分けました。とはいえ必ずしもこの高低差で使い分ける必要はなく、素材の使い方次第でその両方に使うことができます。初心者にとってはそこが素材の選定で悩む要因となりますが、素材の種類や特性を知り実景から素材を適材適所で選択できるようになるのが、上達への第一歩となります。
●低い植物表現に適した素材(草・低木)
●高い植物表現に適した素材(樹木など)
■素材の選び方はまず「実物」を見て学ぶ!
素材選定に悩むのが、様々な品種が混在した線路側の雑草(上写真)。模型で再現するならフォーリッジとファイバー素材を混在させることでその雰囲気が演出できます(下写真)。マニュアル通りに同じ素材や色ばかり使わず、 実物という最高の「教科書」から学ぶ方がコツを掴みやすいです。
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