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「オオカミが電車を運転するだけのマンガ」作者インタビュー!【その1】忠実な鉄道描写と柔らかなタッチの漫画に迫る!

2021.06.18

 

 先日、Twitterに投稿され話題となった漫画「オオカミが電車を運転するだけのマンガ」。柔らかな可愛らしいタッチながら、マニアのみならず本物の鉄道マンすら唸るリアルな鉄道運転描写が注目されました。
 今回、作者のらつた(@ratsuta)さんにインタビューを行いました!どのような経緯でこの漫画ができたのか、オオカミをモチーフにした理由や、忠実な鉄道描写はどのようにして実現されたのかなど、「オオカミが電車を運転するだけのマンガ」の舞台裏に迫ります!

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編集部:この漫画を描くきっかけとなったのは?

らつたさん:幼少の頃買ってもらった山手線の写真絵本があり、その中に山手線の運転士さんの1日が紹介されているコーナーがありました。普段私たちが見ている後ろ姿からはわからない食事風景や出区の様子などが、事細かく載っていて山手線の電車をそっちのけで食い入るように見ていました。その時から鉄道を動かす人たちの日常に興味を持ち、今回漫画で描くことにしました。

▲作中頻繁に登場する鉄道運転士のリアルな喚呼(かんこ)が物語に厚みを与えている。

編集部:もともとイラストは描いていたのですか?

らつた物心がついた頃から絵を描くのは好きで、特に無機物や風景を好んで描いていました。中学、高校時代からはイラストよりも漫画を描くことが多く、歴史ファンタジーや日常モノなどを中心にいろいろな漫画を描いていました。

 

編集部:鉄道にはどういう経緯で興味を持ったのでしょうか?

らつた:元々近所の踏切で電車を眺めるのが好きな鉄道少年だったようですが、最近自分の子供が電車に興味を持つようになって運転士さんの後ろ姿を見るようになってから興味が再燃しました。

▲運転士たちの間の過去や運転する上での信念にも焦点が当てられる。

編集部:なぜ「鉄道運転士」にフォーカスしたのでしょうか?

らつた:鉄道運転士は鉄道を動かす数多くの職種の中でも最も思い浮かびやすい職種の一つですが、では実際に何をしているのかと問われると、列車を操縦する以外の細かい業務がベールに包まれている職種でもありました。幼少の私が興味を持ったように、私が最寄り駅から電車に乗って目的の駅まで座席で眠りこけている間の運転士さんの話を細かく調べて描くだけでもそれなりにドラマになるのではないかと考えました。

 

編集部:世界観がかなりよくできていますが特にこだわったポイントはどこですか?

らつた:「どんな方が見てもなるべく違和感のない鉄道にすること」・「理想の鉄道にしすぎないこと」の2つに力点を置きました。
 1つ目については、架空の鉄道会社なのでフィクションや創作の部分も多々ありますが、運転をするのに必要な確認箇所や設備はできる限り実際の法令規則に基づいて構成しました。小さい子から鉄道に詳しい方まで、どなたが見ても実際にどこかの鉄道会社に乗っているような雰囲気とリアリティを出せていれば大成功なのですが…。
 2つ目もリアリティを出すための工夫です。鉄道に限らず、どんな仕事でも「あそこがこうなっていたら業務効率が向上するのに!」という理想がありつつも様々な制約でそのままを渋々受け入れて仕事をしていることがあると思います。実際に関東を中心にJRや私鉄の設備を見学しましたが、恐らく制約を受けてこうせざるを得なかったのであろう箇所は数多くあり、参考にさせていただきました。

▲主な登場人物と設定。この作品に登場するのは全てオオカミのキャラクターとなる。

編集部:なぜオオカミモチーフとしたのですか?

らつた:もともと小さい子にも親しんでもらうことと、鉄道の専門的な内容について間口を広くすることを目的に動物をモチーフにすることは決めていました。オオカミを選んだのは、一匹狼という単語がありながらも実際には群れで協力して生活する様が、運転士などの単独業務がありつつチームワークで列車を動かす鉄道に似ているなと感じたのが理由です。

🔶インタビューは第2回に続きます!
「オオカミが電車を運転するだけのマンガ」作者インタビュー!【その2】忠実な鉄道描写と柔らかなタッチの漫画に迫る!

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