東海道本線及び、上野口を走るイメージが強い185系だが、JR発足後は中央本線の「はまかいじ」や武蔵野線の「ホリデー快速」などの臨時列車が多く設定された。今回は、中央本線や武蔵野線を走った185系の列車を振り返っていく。
●快速「ホリデーむさしの」
▲田町電車区の185系200番代が充当された「ホリデーむさしの」。
’90.9.20 中央本線 西八王子 P:大森岳人
(185系思い出ギャラリーより)
185系での運転時期:1989~1990年
運転区間:大宮~高尾
1989年から行楽地である高尾へ臨時列車として土休日を中心に運転された。特筆すべきは全区間でグリーン車が普通車自由席として開放されていたことである。1990年11月に「ホリデー快速むさしの」となり、その後は2001年ごろまで田町電車区の167系が充当された。
●臨時特急「ウイング」
185系での運転時期:1992年
運転区間:八王子・新宿~成田空港
中央本線方面からの成田空港アクセスのために1992年、ゴールデンウィーク期間に設定された列車。前年の1991年には特急「成田エクスプレス」が運行開始しており、その補助的列車としての役割も担っていた。
●急行「シュプール白馬」
185系での運転時期:1992年
運転区間:横浜~南小谷
上野口に設定されたスキー臨時列車群と同じ「シュプール号」の一つ。183系とともに運用され、185系は横浜発の列車に充当された。なお、横浜発は山手貨物線経由で中央本線に入るルートで運転されていた。
●臨時特急「はまかいじ」
▲ヘッドマークにはかもめと富士山、ブドウが描かれた専用のものが用意された。
’19.1.3 横浜線 八王子~片倉 P:たっきゃむ
(185系思い出ギャラリーより)
185系での運転時期:1996~2019年
運転区間:鎌倉・磯子・横浜~松本
横浜方面と松本を根岸・京浜東北・横浜線を経由して結んだ臨時特急で、繁忙期を中心に多く設定された。本列車に充当された185系は京浜東北線に乗り入れる関係からATCを搭載した編成に限定された。また、2013年からはグリーン車を抜いた編成が用いられた。
京浜東北線へのホームドア導入に伴い、2019年1月を最後に運行を終了した。また、横浜線で運転された唯一の特急列車としても知られている。
●快速「ホリデー快速鎌倉」
▲武蔵野貨物線の中でも限られた臨時列車しか走行しない区間を走行する「ホリデー快速鎌倉」。
’17.7.1 武蔵野線(貨物線) 梶ヶ谷貨物ターミナル~府中本町
(185系思い出ギャラリーより)
185系での運転時期:2013~2018年
運転区間:南越谷~鎌倉
1990年、首都圏で土休日を中心に設定された「ホリデー快速」の一つ。185系は2013年から充当されるようになったが、2018年8月の運行を最後に、その後はE257系が充当された。
●快速「ホリデー快速あたみ」
▲青梅線を走行する185系。今後も185系で運転されるのか気になるところ。
‘19.11.10 青梅線 東中神〜西立川 P:近藤規夫
(鉄道投稿情報局より)
185系での運転時期:2017年~
運転区間:青梅~熱海
青梅~熱海間を南武線と武蔵野線経由で運転された列車。午前に青梅発熱海行、午後に熱海発青梅行が運行された。2020年に設定された列車にも185系が充当されており、今後も185系で運転されるのか、注目の列車の一つとなっている。
「185系列車図鑑」は今回でほぼすべての列車を紹介しましたので、完結となります。ご愛読いただきありがとうございました。