かつては四国を除く全国各地で見られたDD51形ディーゼル機関車は、まさに国鉄型ディーゼル機関車の代表ともいえるべき存在だ。しかし、そんなDD51も近年大きく数をへらしており、予断を許さない状況となっている。その中でも、唯一定期運用を行っている愛知機関区のDD51が、公式発表はないものの定期運用を終了すると一部で報じられている。今回は、そんな終焉が噂されている愛知機関区のDD51の運用中の3機と、その運用をチェックしていく。
▲新旧の重連が見られる「8075レ」はレイル・ファンの注目の的となっている。
’19.8.8 関西本線 富田浜~四日市 P:川崎大輔
(レイル・マガジン447号より)
■愛知機関区DD51、最後の3機
愛知機関区には数多くのDD51が所属していた。しかし、現時点で車籍を有しているは825・857・1028・1801・1802・1804号機のわずか6機となっている。また、その中でも実際に運用されているのは857・1028・1801号機の3機のみとなっており、引退が近いことはこの数からも推測できる。
●運用中の3機をチェック!
○857号機
▲現在運用中のDD51の中では最若番となる。写真はDD51 857号機が牽引する四日市~富田間のセメント輸送列車。
この列車も現在はDF200の運用に置き換わっている。
’18.4.8 関西本線 四日市~富田浜 P:廣瀬 匠
○1028号機
▲夕日を浴びながら石油輸送列車を重連で牽引する1028号機。現在運用中の中では唯一、スノープラウを装備していないのが特徴。
’18.3.28 関西本線 富田浜~四日市 P:谷口武揚
(レイル・マガジン447より)
○1801号機
▲現在運用中の3機の中で製造が最も新しく、新製時から長い間千葉地区で活躍した。
’20.6.2 東海道本線 枇杷島~清州 P:宮沢智也
(レイル・マガジン447より)
■気になるDD51の運用は…?
2020年3月改正では、DD51形を置き換えるためのDF200形が出揃っていないことから大きな変化はなく、継続して2両使用の仕業が4仕業組まれている。各仕業の運用は以下の通り。
●A101仕業
○6079レ
・運転時刻
稲沢11:51~四日市13:28
▲唯一、DD51単機での牽引が見られる石油輸送列車「6079レ」。
’20.10.20 関西本線 蟹江~永和 P:新見貴久
(レイル・マガジン447号より)
○2084レ
・運転時刻
四日市17:14~稲沢18:21
●A102仕業
○2085レ
・運転時刻
稲沢8:17~四日市10:23
○2080レ
・運転時刻
四日市12:42~稲沢14:09
●A103仕業
○8075レ
・運転時刻
稲沢15:50~四日市17:33
▲2019年3月改正からDF200との異形式重連となった石油専用列車8075レ。レイル・ファンの注目を集めている。
’20.2.1 東海道本線 清州 P:木全 啓
(レイル・マガジン447号より)
○2088レ
・運転時刻
四日市19:08~稲沢20:33
●A104仕業
○82レ
・運転時刻
稲沢4:20~名古屋タ4:40
○試2751レ
・運転時刻
稲沢6:36~名古屋タ6:57
レイル・マガジン447号では、「DD51・12万2千㏄最後の逆襲 Part1」を掲載! ここで紹介した運用の詳細な説明のほか、現存するDD51のプロフィールなど盛りだくさんの内容となっております!
■参考文献
レイル・マガジン447号 P.58~P.63「DD51・12万2千㏄最後の逆襲 Part1」
レイル・マガジン442号 P.44~P.60「JR貨物ディーゼル機関車の現況」