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特集・コラム

50年ぶり2度目の受賞!
西武鉄道001系「Laview」ブルーリボン賞受賞式

2020.10.25

 text&photo(特記以外):RM
取材日:’20.10.25
取材協力:西武鉄道

 鉄道友の会が毎年、会員の投票によって選定しているブルーリボン賞。2020年は西武鉄道の新型特急車両001系「Laview」が受賞となりました。本日10月25日(日)、その受賞式が狭山線西武球場前駅にて行われたので、その模様をレポートします。

▲今回受賞した001系「Laview」の4編成並び(今回の受賞式内のシーンではありません) 画像提供:西武鉄道

「Laview」ブルーリボン賞 受賞式特別ツアー
 今回は一般のファンの方も授賞式に参加できるよう、特別なツアー列車が仕立てられました。池袋発、西武球場前行きの団体臨時列車で、使用された編成は第一編成に当たるA編成。車中では落語家の林家たい平師匠(秩父市出身のご縁)の司会のもと、デザイン監修の建築家・妹島和世氏、日立製作所主任デザイナーの高田裕一郎氏によるトークショーが開催されたとのこと(プレス陣は未乗車)。

▲〔左写真〕池袋での出発式。〔右写真〕林家たい平師匠の衣服は、「Laview」の座席の色に合わせた華やかな黄色! 画像提供(2点共):西武鉄道

 そして列車は西武球場前駅5番線に到着。既に隣の4番線には10000系「レッドアロークラシック」編成が据え付けられており、普段の当駅では絶対に見られない西武の2大スターの競演が実現しました。

▲現行のツートップが顔を揃えた。「レッドアロークラシック」は、初代特急車5000系をモチーフとしたものなので、気持ち的には3世代の特急車が揃っていると受け取れる並び。

VIP揃いの受賞式
 受賞式では、西武鉄道の後藤高志会長より、「鉄道業界は地域に根差して安定した事業を営んでいますが、それだけに『井の中の茹でガエル』になり兼ねない恐れを感じ、新型車両もすべて『今まで見たことない』というものを打ち出すよう取り組んできました。デザイン監修の妹島さんにも本当にぎりぎりまで相談をしましたし、製造を担当した日立製作所には無理も申したと思います。それが今回の受賞で本当に認められたということで喜んでおります」とのスピーチ。

▲記念撮影には、鉄道友の会関係者、西武鉄道関係者、妹島和世氏、日立製作所関係者のほか、ツアー列車を盛り上げた林家たい平師匠、西武ライオンズのマスコット、レオとライナが参加。司会進行は、「Laview」の車内アナウンスも担当している久野知美さん。

 鉄道友の会の須田 寛会長からは、「私が国鉄時代に先輩から言われたこと。鉄道のデザインでの3つの重要な要素は『外装』『内装』『床下』なのです。その3つを両立するのは非常に難しいと教わりましたが、この『Laview』は非常に高いレベルでそれを実現していると感じます」とのコメント。同じく鉄道友の会の加藤幸弘選考委員長からは、「会員投票の実に47%という、圧倒的な支持を受けた」という発表もありました。なお、西武鉄道のブルーリボン賞は初代特急車5000系「レッドアロー」が1970年に受賞して以来、実に50年ぶり2度目となります。

▲〔左写真〕初代特急車5000系「レッドアロー」は1970年のブルーリボン受賞車。画像提供:西武鉄道 
〔右写真〕会場には同社秘蔵の主に5000系に関する部品やパネルも展示された。

記念ロゴ・プレートはA編成に掲出!
 その後、式典は1号車側面に移動。ブルーリボン賞受賞記念のロゴの除幕式です。このロゴも妹島氏のデザインによるもので、まず賞の名前にちなんでリボンを象り、また「001」から「100年」を連想してもらって、永遠に輝き続けるイメージを込めたものとの説明がありました。

▲既に各方面でキャンペーン使用されてもいる記念ロゴは、車体デザイン監修の妹島和世氏デザイン。

 さらに車内におなじみの記念プレートも設置。先に受賞したグッドデザイン賞の記念ロゴと並ぶダブル受賞の証が燦然と輝いていました。

▲グッドデザイン賞とブルーリボン賞、ダブル受賞の証が見られるのは「A編成の1号車」。

 記念ロゴは、A編成の1号車・5号車の両側面に掲出されています。今後乗車の機会があったらまずは編成番号をチェック! もしA編成だったらぜひこのロゴを探してみてください。

▲受賞式後、ツアー参加者を乗せて西武球場前駅を発車した上り臨時列車。この時点では、1・5号車側面に掲出された記念ロゴマークがまだ養生された状態になっている(ホームに面していない側のため、剥がせていない)。狭山線 西武球場前~上山口

 

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