■数々の映像作品に出演!江ノ電のマスコット
300形は江ノ島鎌倉観光(当時)が1953〜1955年に導入した2車体3台車方式の連接車である。現存している305編成は1955年に京王デハ2000形の台枠を流用して、⾞体は東横車輛電設・台⾞は東急⾞輛で新造され、2015年に還暦を迎えた。
1989年に303・304・305編成の駆動方式が中空軸平行カルダン駆動方式に変更され、同時に主電動機も1000形以降と同じものに交換された。またその際に台車も交換されているほか、同年には冷房化と車体更新も実施された。
305編成以外の300形は2008年までに廃車となっており、本編成が唯一の300形となっていることからグッズも多く販売されている。
また、本車両はそのレトロな外見から多くの江ノ島・湘南を舞台とする映像作品にも出演しており、近年はアニメ作品にも登場していることから、舞台として有名な「鎌倉高校前駅」と合わせて「聖地」としても名高い。
305編成は現在も江ノ電最古参として、また江ノ電の顔として活躍を続けている。
▲300形305編成 江ノ電最古参となる300形で現在も活躍している305編成は、そのレトロ感あふれるスタイルで人気が高い。その一方で足回りはカルダン駆動化されている。2014.4.17 江ノ島電鉄 腰越-江ノ島 P:寺尾武士
本文:RM 要約・再構成:RM レイル・マガジン437号より