水戸線笠間駅と笠間稲荷の間、約1.4kmを間を結んだ笠間人車軌道は1915(大正4)年11月22日に開業しました。1925(大正14)年には内燃化されるも、1930(昭和5)年11月には廃止され、わずか15年の短い歴史の幕を閉じました。11月22日、その開業から今年でちょうど100周年を迎えることから、復元された人車が、かつてと同じルートを運行されました。線路は? と思っていると、3m程の軌框4組を使用して、人車の後ろから前へ、人力で繰り出して、ある意味「無限軌道」が作られていました。水戸線笠間駅前から1.4km、約1時間半かけて笠間稲荷門前近くの荒町角に人車が到着。この場所に「列車」が到着するのは、1930(昭和5)年11月の廃止以来、実に85年ぶりのことです。人車とは言え、廃止された鉄道を、正に人力で丸ごと復活させるとは、その熱意に驚かされるばかりです。