←その4 その6→尼崎には丸島橋ともう一つ、可動橋がある。高洲運河に架かる東高洲橋である。阪神電車の尼崎から乗ったバスは、道路を渡る工場のトロッコの線路を越えたところで東高洲町のバス停に着いた。この辺り一帯は住友金属の工場のようだ。バスが走り去った方向を見ると、道路上にやぐらが見えた。東高洲橋だ。道路信号とともに鉄道と同じ警報機と遮断機がある。同じ尼崎市内だからだろうか、シルエットは丸島橋によく似ている。頭上に大きなウエイトがあるのは丸島橋と同じだが、こちらは路面がアミアミではなくアスファルト。バスも通るし、近くに阪神高速湾岸線ランプもあるので交通量は少なくない。丸島橋は油圧ジャッキと思しきシリンダーがあったが、こちらは大きなギアが露出している。開閉は丸島橋と同じ1日5回、船が来た場合のみ上がる。写真を撮っているうちに開閉時間が迫ってきた。操作室を見るといつの間にか人影が…。あっ、プレジャーボートが警笛を鳴らして近づいてきた。警報機とともに遮断機が下がり、橋が開く。残念なことに曇ってきた。ボートが通ると早々に橋は閉じ始める。閉まる少し前、陽が出てきた。素晴らしい。ここまで来た甲斐があった。この近くにはもう一つ、西宮にちょっと新しめの可動橋があるのだが、今日はここまで。また今度にした。(つづく)→バックナンバー