← → 1953(昭和28)年に名鉄3400系、3900系用として製造された台車である。“いもむし”のあだ名で有名な3400系は戦前の生まれだが、1953(昭和28)年に4連化が行われた際に増結された中間T車にFS13が採用された。一方、3900系は1952(昭和27)年にまず2連で登場し、当初のMc、Tc車はゲルリッツ式のFS107を履いたが、翌53年には中間にM+Tを増結し4連化、この際にMc、M車をFS107、Tc、T車を新製のFS13とした。また、同じく1953(昭和28)年に製造された加越能鉄道加越線のキハ15001(1969年廃車)にも気動車ながら同形式のFS13が採用されている。 名鉄3400系は1988(昭和63)年に先頭車2輌を残して廃車、また3900系も1987(昭和62)年に全廃されたが、FS13はFS107とともに3扉ロングシートの新製車3300系および6750系2次車のTc車用に転用され、現在でも6750系2次車のものが健在である。写真は6750系2次車ク6653のもの。軸距:2100㎜ 車輪径:860㎜軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね写真:2003.5.25 喜多山 高橋一嘉2006.5.28作成参考文献「住友金属の台車7」鈴木光雄(『鉄道ピクトリアル№450』所収/1985年 電気車研究会)『復刻版私鉄の車両11 名古屋鉄道』飯島 巌・白井良和・井上広和(2002年 ネコ・パブリッシング)これまでに収録した名古屋鉄道関連の台車へのリンクこれまでに収録した加越能鉄道関連の台車 TS-102A FS13