text & photo:上石知足(鉄道ホビダス)
鉄道のおもちゃというのは、古くから現在に至るまで各ブランドで販売されており、近年では元々のメインターゲットである子供以外にも、大人も楽しめる製品展開が見られたりするようにもなりました。そんな中、主に90〜00年代初頭頃にかけては特にさまざまなメーカーから鉄道おもちゃが数多く発売され、まさに群雄割拠の時代でもありました。この記事では、これらのおもちゃたちが集結し、2026年10月10〜11日に開催された「第16回 鉄道模型広場 in ルミエール」の様子をお伝えします。
■名物!中心に構える巨大レイアウトがお出迎え


ルミエールの会場に入ると、「鉄道模型広場」の名物でもある鉄道おもちゃによる巨大レイアウトがまずお出迎えしてくれます。こちらは各セクションごとにレイアウト作成者が割り振られており、それぞれに個性が光ります。

会場の近くを走るいわば「地元車両」である京王線の電車。写真は6000系の改造車。
また、よくレイアウトを観察してみると貴重な絶版製品、特に日本で製造されていた時代の古いものから、発売されたばかりの最新のアイテム、さらに出展者自作による改造車両など、この鉄道模型広場というイベントらしい個性豊かな展示物も健在でした。

16番がのびのび走れるシーンを見られるのも、こうした広い会場ならでは。
またこのイベントではおもちゃと鉄道模型の競演も特徴の一つ。以前は別フロアで展開されていた16番も今回はメイン会場に配置。以前のフロアではガラス越しに見ることになっていた16番も、今回は間近で見ることができ、子供たちだけではなく大人も興味をそそられていました。

台湾の鉄道おもちゃである「迴力小火車」のレイアウト展示。最新のE500型電気機関車をはじめ、さまざまな現地車両が製品化されているようだ。
そんな16番のレイアウトの中には見慣れないおもちゃが。これは台湾現地で発売されている「迴力小火車(かいりきしょうかしゃ)」という鉄道おもちゃで、2019年から発売開始され、今年ついに電動で動く車両が登場したとのこと。近年では台湾向けに日本で製造されたE500型電気機関車がデビューしたり、583系の中間車が台湾で保存されたり、さらには台湾高鉄ではN700Sベースの新型車両の導入が発表されたりと、日台の鉄道の話題は一層盛り上がりを見せており、今後、もしかしたらこれらのおもちゃたちにも日本から注目が集まるかもしれません。
■今回は「我が鉄玩実演会」協力のもとさまざまな製品が展示

また今回は製品ブランド問わずさまざまな鉄道おもちゃのコレクター有志が集まった「我が鉄玩実演会」も参加。会場の一部を使ってこちらも展示が繰り広げられていました。

ダイソーの「プチ電車」シリーズ。1両ずつの販売で、こちらはEF81牽引の「北斗星」。各社の製品化許諾も取っており、細かいところまで印刷が入ってリアルな印象。車軸が4軸なのも特徴的。
ここでは先述の通り、主に90〜00年代初頭に発売されていた各鉄道おもちゃ製品が集結しています。また現在も続く「プラレール」以外の製品にフィーチャーしているのも特徴の一つ。カプセルトイであったり、食玩であったり、100円ショップで販売されているものだったり、アニメのタイアップシリーズにダイキャスト製のおもちゃまで、ありとあらゆる製品が網羅されており、これらの製品が現役だった当時に子供だった方々からしたらとても懐かしいアイテムたちが、美しい状態を保って展示されているのが何より圧巻でした。

こちらはプラレールの弟分的な存在である「カプセルプラレール」。1999年の発売開始から現在に至るまでさまざまな製品がリリースされており、中には本家プラレールにはない製品バリエーションが存在したりするなど、その歴史や製品の実態はかなりディープなものになっています。
さらにバンダイから発売されたトーマスの食玩シリーズに至っては箱までしっかり残された上に、所狭しと並べられた車両やストラクチャーなど、子供の頃パッケージ写真を見て夢見た世界がそのまま現実になっているようで、かなり貴重かつ凝られた展示を見ることができました。

これは2001年にタカラ(現・タカラトミー)から発売された「ポケトレイン」。プラレールより少し小さいサイズではありながら、リアル寄りのデフォルメが非常に好印象なシリーズでした。当時はトミーとしてリリースされていたプラレールの対抗馬として注目を集めましたが、現在はこのシリーズも終了し、さらに今やタカラもトミーと合併してから今年で20年が経過し、隔世の感を覚えます。


他にも往年のダイカスケールが箱付きでずらりと並べられていたり、現在の20〜30歳くらいの世代にとっては懐かしい子供向け鉄道ロボットアニメの「超特急ヒカリアン」シリーズのおもちゃであったりと、まるで当時のおもちゃ屋さんにタイムスリップしたかのような状態の良いアイテムたちが並ぶラインナップには驚かされるばかりでした。
何より、いずれの展示も新しい製品もありつつ、絶版から十数年以上が経過した古い製品も多くを占める中で、来場した今の子供達はそれぞれのおもちゃに釘付けになっているのは印象的でした。製品のリリースが古く、車両も今見ればひと世代前のものであろうとも、鉄道おもちゃが子供たちの心を掴むのには変わりないものだとも思わされたイベントでした。
※おことわり
この記事内の写真にある各鉄道玩具の車両には一部改造車両や工作車両が含まれており、個人が自己責任で非営利目的で製作したものです。ベースとなる各玩具メーカーは、製品の改造工作を推奨しておりません。また、各作品は販売されておりませんので、メーカー、さらには鉄道会社などへの問い合わせ等は絶対にしないでください。工作の際はケガなど身体的損傷を伴う危険性がありますので、全て自己責任にて行なうようお願いします。


