185系

特集・コラム

1999年の引退から27年!懐かしの東海道新幹線0系 プラレールで出たこだわりの「さよなら仕様」を見る!

2026.09.19NEW

text & photo:なゆほ

 60年以上の歴史があるプラレールの製品・歴史・情報をまとめ、自身のホームページ「プラレール資料館」で公開しているプラレールコレクター なゆほさん の鉄ホビ連載!長い歴史を持つプラレールというおもちゃをコアな目線から語っていただきます!今回は1999年の9月18日に引退し、ちょうど27年が経過した東海道新幹線0系の「さよなら仕様」プラレールをピックアップ。製品自体も20年以上前のものですが、その造形は目を見張るものがあります。(編集部)


【写真】「さよなら仕様」の0系プラレールのディテールをもっと見る

 1999年9月18日、東海道新幹線で開業以来使用されてきた0系新幹線が引退しました。プラレールでも最初期を支えた車両である0系ですが、引退した1999年はプラレールの40周年イベントが行われていたこともあり、製品として0系の引退を記念するものは発売されませんでした。当時の0系のプラレールは1976年に登場した型を改良した「ライト付」のものとなっており、既に塗装技術や印刷技術が向上していたとは言え、いわゆる「光前頭」部分に貼られた引退記念装飾を行うには適していないものだったとも考えられます。
 5年後の2004年、0系のプラレールに新形態が登場したことにより、当時から見れば記憶に新しい姿が製品化されることとなりました。


▲2004年10月に発売された「東海道新幹線開業40周年記念スペシャルセット」と、さよなら仕様の0系新幹線

 2004年7月25日にJR東海浜松工場で開催された「新幹線なるほど発見デー」のイベント物販にて、新たな形態の0系新幹線のプラレールが登場しました。2000年に発売されたセット品「TVで遊ぼう!僕はプラレール運転手」にて登場した、カメラを搭載した922形ドクターイエローの型を改修して製作された新規のボディを持ちます。この922形は側面が0系2000番代ベースとなっており、922形の特徴である不規則に並んだ窓などは再現されていない、言わば0系を塗り替えてドクターイエローっぽく見せたものでした。開発時既に0系の製品化を目指していたのかは定かではありませんが、この造型が功をなして0系2000番代の製品化に繋がることとなります。
 「新幹線なるほど発見デー」で発売されたものは、商品名はそのまま「0系新幹線」。側面に大きなJRマークが貼られた民営化後の仕様です。民営化当初こそJR東海・JR西日本ともにJRマークの貼り付け箇所は同一でしたが、JR東海は1992年までに自社カラーの小さいJRマークを車両番号付近に貼り付ける方式に変更しており、結果的にJR西日本所属車との差別化が図られています。この時製品化されたものはJR東海からの発売でしたが、この経緯もあって商品化許諾は両社の名前が記載されています。
 以後、2000番代をモデルとした製品にはこの型が使われるようになりました。始めにバリエーションとして登場したのが「東海道新幹線開業40周年記念スペシャルセット」のうちの一つ、0系の「さよなら仕様」です。


▲光前頭の装飾を印刷で再現している。

 2004年10月に開業40周年を迎えた東海道新幹線。これを記念して、「さよなら仕様」の0系と100系、当時行われていたキャンペーン「AMBITIOUS JAPAN!」のラッピングが施された700系の3本をセットにした「東海道新幹線開業40周年記念スペシャルセット」が発売されました。発売当時引退から5年程度の0系、同じく1年ちょっとの100系に加え、見慣れた姿の700系が一緒になったことで大人気のセットとなります。
 東海道新幹線0系の末期の様子は次の通りです。300系がデビューした1992年以降、まだまだ数多く走っていた0系の淘汰が始まります。当初は「のぞみ」用に投入された300系ですが、増備が進むにつれて「ひかり」の運用にも入るようになり、「ひかり」として運用されていた100系を置き換え。これを「こだま」に転用する形で、0系が続々と運用を離脱していきました。少数残っていた0系の「ひかり」運用も、1995年に東京〜名古屋間が、1998年に名古屋〜博多間が100系に置き換えられ、東海道新幹線区間での引退まで「こだま」専属となります。1999年に入ると残存していた編成も数を減らし、引退前の8月時点でYk8・Yk29・Yk41編成の3本が残るのみとなり、同月から引退まで各編成の光前頭にさよなら装飾が施されました。夏休み期間中の臨時「ひかり」3本の運転を経て、1999年9月18日の「こだま437号」を最後に、東海道新幹線での35年の歴史に幕を下ろしています。0系の「さよなら仕様」は臨時や団体扱いのいわゆる引退記念列車で施されたものではなく、あくまで一般の営業列車で行われたという点が、100系の同仕様と異なる点です。
 2004年に発売された2種類の0系は、それぞれJR東海仕様の初期と末期を再現している点が特筆できます。0系の光前頭への装飾は引退記念以外にも度々行われていましたが、プラレールで製品化されたのは引退記念仕様のみとなります。

 2026年9月18日で東海道新幹線0系の引退から27年が経ちました。そんな0系の「さよなら仕様」は、直近ではJR東海の品川駅構内にある鉄道グッズ専門店「BLUE BULLET」にて当時の光前頭が展示されたり、2026年9月18日から始まった「推し旅」では、コラボイラストの背景に同仕様の0系Yk8編成が描かれるなど、この「さよなら仕様」の0系が再びJR東海によって再び取り上げられる機会が増えつつあります。

 近年のプラレールでは、車両の引退記念や周年記念など、節目に合わせた車両を発売する傾向も見られます。記事公開時点から3年後の2029年は東海道新幹線0系の引退から30年を迎えることもあり、再び0系にフィーチャーした展開にも期待したいですね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加