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2027年1月に完全引退予定923形「ドクターイエロー」JR西日本T5編成 貴重なデビュー当時の姿を振り返る

2026.08.29NEW

text:鉄道ホビダス編集部
photo:RM

 2027年1月の検測運転終了に伴う完全引退が発表された「ドクターイエロー」こと923形。JR東海所属の0番代T4編成は一足早い2025年1月に引退し、923-1が日立製作所笠戸事業所内にて、923-7がリニア・鉄道館で保存されています。
 今回引退発表されたのはJR西日本所属の3000番代T5編成。2000年デビューのT4編成から遅れること約5年後となる2005年に登場。長らく2本体制で検測運転を続けてきました。

■923形3000番代デビュー当時を振り返る

 923形登場以前のドクターイエローは、0系をベースとした922形が活躍していました。JR東海に所属した922形T2編成は923形T4編成のデビューにより、2001年に引退しました。一方でJR西日本に所属した922形T3編成はその後も残り続けていましたが、最高速度が0系をベースとしていたことで210km/hまでしか出せず、そのほかにも老朽化が顕著であったこと、さらにはATCの更新計画があったことなどを踏まえ、JR西日本でも923形を導入することになりました。

■923形3000番代のプロフィール

 車両は今から約21年前の2005年3月16日に落成。博多方から1号車とし、923-3001(M1c)+923-3002(M’)+923-3003(M2)+923-3004(T)+923-3005(M2)+923-3006(M’)+923-3007(M1c)の7両編成となります。1〜3、5〜7号車が電気試験車、4号車が軌道試験車という構成。製造メーカーも各車両で分担されており、3001〜3003が日立製作所製、3004〜3007が日本車輌製と割り当てられました。

■車両外装を見る

博多総合車両所でのアウトリガーのフック(写真奥の穴)がT5編成の特徴の一つ。

対向列車揺れ検知装置をT4編成と同様、運転室側面に設置。

M車の台車であるWDT206形動力台車。

4号車が履く軌道関係の検測機能を備えたWTR8001付随台車。

■新造時点の車両内装を見る

※新造当時の内装であり、現在の姿とは異なる場合があります。

⚫︎観測ドーム(5号車)

5号車には観測ドームを装備する。見えるパンタグラフは6号車のもの。

⚫︎運転室

運転室はT4編成と同じ構造。

⚫︎1号車(923-3001)

通信・信号・変電・電車線関係用の機器が並んでいる。これらのデータは11個のモニターに映し出される。

⚫︎2号車(923-3002)

室内には特高圧用機器と、トロリ線摩耗測定機器を搭載。写真はC-R式離線測定装置が見える。

⚫︎3号車(923-3003)

データ処理、電源供給、そして写真のように観測ドームを装備する。ドーム窓は2号車のパンタ方を向き、最上部には監視カメラと腰掛がある。5号車のもの同構造だが、この2号車のものとは左右が逆となる。

⚫︎4号車(923-3004)

軌道検測車の4号車。腰掛前には軌道検測のデータが映し出される。なお、同車は高い精度を求めるため、床下には前後・左右方向にレーザー光を照射することで車体の歪みを監視。これにより測定値のズレを防止している。

⚫︎5号車(923-3005)

5号車には休憩室を装備。こうした設備に営業用車両ではない、事業用車両らしさを感じる。長時間作業を考慮し、横になれる構造を取り入れている。モケットの柄は700系と同一。

⚫︎6号車(923-3006)

海側に高圧室、山側には通路が置かれている。空調噴き出し口が営業車と比べて低い側窓部に設けられている点に注目。

⚫︎7号車(923-3007)

信号測定装置と添乗室を備える。写真の添乗室はJR東海の700系と同じ腰掛とブラインドが備わる。JR東海所属の700系が引退した今見ると、少し懐かしいようにも思える。

 さて、この写真たちが撮影されたT5編成のデビューからすでに21年が経過。気がつけば、新幹線車両としてはかなり長寿の部類になってきました。残りわずかの活躍ですが、その勇姿をしっかり目に焼き付けておきたいですね。

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