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10年の時を経てシリーズ化!?実在の駅舎をモチーフにした超リアルなプラレールの「駅」に迫る!

2026.03.07NEW

text & photo:なゆほ

 60年以上の歴史があるプラレールの製品・歴史・情報をまとめ、自身のホームページ「プラレール資料館」で公開しているプラレールコレクター なゆほさん の鉄ホビ連載!長い歴史を持つプラレールというおもちゃをコアな目線から語っていただきます!今回は最近展開を見せる実在駅舎の製品シリーズである「東京駅」と「上野駅」2種について紹介。いずれもプラレールとは思えないほどの造形の完成度を持っており、子どもたちのみならず、大人からも注目を集めています。(編集部)


【写真】超リアルなプラレールの「東京駅」と「上野駅」ディテール写真をもっと見る!

 

 以前の連載で、実在の施設や場所をモチーフとした情景部品を取り上げました。江ノ電の「鎌倉駅」や「鵠沼駅」、観光地としては「芦ノ湖」「鎌倉大仏」「東京スカイツリー」、そして「富士山」など、プラレールでは過去にいくつかの実在スポットをモチーフとした情景部品が登場しています。
 これらはいずれもセットの付属品というパターンが多く、付番付きの情景部品「J-06 江ノ電 鎌倉駅」が2003年から2008年にかけてラインナップに載っていた以外は、セットの発売が終了するとそれっきりというパターンが通常でした。
 同じくセット品の情景部品として登場した実在する駅に「東京駅」があります。2014年に登場した「東京駅」ですが、10年が経った2024年に思わぬ形で復活しています。

▲「東京駅丸の内駅舎」(2024年)と「北の玄関口上野駅」(2026年)

 東京駅の開業から100年、東海道新幹線の開業から50年を迎えた2014年。双方を記念するセットが発売されました。「ライト付0系新幹線と東京駅セット」です。2012年に復原工事が完了した東京駅丸の内駅舎を5分割のパーツで表現した駅と、1996年に「ライト付ひかり号」が姿を消して以来18年ぶりとなるライト付の0系新幹線大窓車がセットになったもので、情景と車両の時代感こそ合わないものの、どちらも新規造型のアイテムが登場したということで人気を博しました。
 0系はその後、プラレール博限定品としての登場やバリエーションの展開も行われるなど定着していきましたが、東京駅丸の内駅舎はこの時きりとなりました。

 時は流れ2023年6月。「プラレールリアルクラス」の展開が始まると、車両に付属している「リアルレール」の拡張はもちろん、情景部品にも「リアル」が求められるようになります。この一環として、リアルクラスに準じたレール・情景部品のシリーズが始まりました。シリーズ名としては既存の「プラレール」との明確な区別はないようですが、ロゴは金色グラデーションの英字表記「PLARAIL」とされ、視覚的に今までのものとは異なるシリーズなのが分かるようになっています。
 この「PLARAIL」の情景部品第1弾として2024年9月に発売されたのが「東京駅丸の内駅舎」になります。造型は初登場時からほとんど変わりありませんが、2014年版では光沢紙に印刷されていた付属のシールが光の反射を抑えた上質なマット印刷のものになり、高級感が演出されています。シールの内容も一部変わり、2014年版ではホーム側の広告枠として東京駅地下のキャラクターストリート内に店を構える「プラレールショップ」が収録されていましたが、2024年版では削除され駅名標に変わりました。
 この東京駅の発売前にはリアルクラスで「ブルートレインあさかぜ」が発売されており、翌2025年には「113系近郊電車」の湘南色・横須賀色や「ブルートレイン富士」も登場、情景・車両と合わせて楽しめるような商品展開が行われています。

▲上野駅の造型はプラレールの情景の中でも特に精巧

 このように「東京駅丸の内駅舎」は以前のセット品情景の事実上の再販という形でしたが、これに続く新たな実在する駅舎情景が2026年2月に発売されました。それがこの「北の玄関口上野駅」です。
 上野駅の2代目駅舎として1932年に完成し、2026年現在も使用されている上野駅中央口駅舎を忠実に再現し、大正時代の東京駅とはまた異なる昭和モダンな外観を上手く表現したこだわりの逸品となります。再現された範囲は駅舎を正面から見た際の広小路口の角から正面玄関口を隔てて貴賓室跡地がある箇所までとなり、駅舎が少し折れ曲がった先にある交番や、浅草口の周囲は省略されています。
 付属のシールは東京駅のものより細かくなり、各窓や駅出入口、時計、庇の上面などをそれぞれ貼ってディテールを整えるようになっています。現在の上野駅駅舎は2002年の改修の際に一部の窓が埋められ、外壁と同色で処理されつつも窓の形は残っているのが印象的ですが、これもしっかりと再現されています。
 屋上に掲げられている「上野駅」の看板はクリアパーツに凸モールドで文字を施されたもので表現され、実物では一文字ずつ立っている看板をプラレールらしいデフォルメに落とし込んでいます。
 上野駅に乗り入れる車両は過去多く発売されていますが、リアルクラスを中心とした近年の製品では、「185系特急電車」の緑ストライプ・新幹線リレー号・エクスプレス色や、「415系近郊電車」の新塗装(白電)、そして上野駅と同時発売となる「205系通勤電車」の京浜東北線があり、通常品では「E235系山手線」に「E233系京浜東北線」と言ったスタンダードな通勤電車、「E657系」のフレッシュひたち色(黄色)、そして新幹線各形式など、実際の上野駅を再現して楽しむには申し分ない商品展開が行われています。

 こうして東京都心の代表的な駅を2つ取り揃えたプラレール。そのほかにも大規模なものから小規模なものまで、日本には個性的な駅舎が数多く存在します。今後の展開が気になってしまう駅舎シリーズですが、次はどこの駅が製品化されるのでしょうか。駅に乗り入れるご当地の車両と合わせて、ファンを驚かせるようなチョイスに期待したいところです。

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