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まさかのプラレールで再登場!でも前とちょっと違う?7年ぶりに登場「103系大阪環状線」徹底調査!

2026.01.09

text & photo:なゆほ

 60年以上の歴史があるプラレールの製品・歴史・情報をまとめ、自身のホームページ「プラレール資料館」で公開しているプラレールコレクター なゆほさん の鉄ホビ連載!長い歴史を持つプラレールというおもちゃをコアな目線から語っていただきます!今回は昨年9月に、「103系埼京線」がスポット生産品として登場し大きな話題となりました。今回はそれに続くバリエーション品である「103系大阪環状線」をピックアップ!この103系の大阪環状線はかつてプラレールショップ限定品としても登場していますが、現行品との違いはどこにあるのでしょうか。(編集部)


【写真】実は編成組み換え前と後を再現できる!?新旧プラレールの大阪環状線103系を写真で比較!

 たびたび本連載で取り上げている103系のプラレール。101系・103系の区別をせずに1960年代後半に登場した「電動プラ電車」に始まり、度重なる絶版・復活を繰り返し、紆余曲折を経て2005年まで生産されたいわゆる「電車」タイプと、同年発売された「山手線環状運転80周年記念セット」で登場したリアルな造型の「新規金型」タイプの2種類が存在します。「新規金型」タイプも登場から20年以上が経ち、山手線・中央線・京浜東北線・常磐線・総武線・奈良線・大阪環状線の各線区が順次発売されたのち、プラレールショップ限定で発売されていた「103系大阪環状線」が2018年頃に完売したのを最後に絶版となり、比較的長期間生産されていたものの入手困難品となっていた時期が続きました。
 103系はその活躍範囲の広さや、1963年のデビューから2026年現在に至るまで現役であることから幅広い世代に馴染みがあり、プラレールでの人気もピカイチです。
 そんな103系ですが、なんと絶版から7年が経った2025年9月、埼京線開業40周年を記念してか「ウグイス」が20年ぶりに再登場。ファンの間で大盛り上がりとなりました。続いて12月には「大阪環状線」仕様も再登場。プラレールショップ版の再販かと思いきや、これが新たなバリエーションだったのです。今回はその新旧「103系大阪環状線」を見比べていきます。

▲2つの「103系大阪環状線」の並び。左が2013年発売、右が2025年発売だ。

 2011年に東京駅地下のキャラクターストリート内にオープンした「プラレールショップ」では、ショップ内限定のプラレールが多く発売されました。車種は通常品には無いマニアックなものや、既に絶版となっていたものが選ばれています。開店時には、2001年に非売品として配布されたものにディテールアップを施した形となる「925形ドクターイエロー」と、東京駅に乗り入れる「E233系京葉線」の2車種が登場。2012年のスカイツリータウン・ソラマチ店がオープンした際には「東武スペーシア(粋)」が、そして2013年の大阪店がオープンした際には「103系大阪環状線」が発売されました。103系のプラレールは2006年に発売された「103系(オレンジ色)大阪環状線」(低運転台・黄色車輪)を除き、全て車両セットに含まれる形で流通しており、2013年時点では既にどのカラーも入手困難品となっていました。そのため、プラレールショップで発売された大阪環状線は人気が高く、発売開始以来5年に渡り店頭に並んでいました。
 しかし、2017年発売の「EF65 北斗星」を最後にプラレールショップ限定品の展開が終了。他に並んでいた限定品も順次発売終了となり、大阪環状線もその例に漏れず2018年を最後に絶版となってしまいました。

▲2013年版と2025年版。運行番号の表示に注目。

 103系の実車は絶版の前年の2017年に大阪環状線と阪和線から引退したのを始め、2018年に羽衣線、2022年に奈良線、2023年に和田岬線からも引退し、2026年現在では加古川線と播但線、JR九州の筑肥線の3線区で最後の活躍を見せています。
 103系のプラレールは絶版後もその人気は衰えず、多くのファンの間から再販が長く望まれていましたが、絶版後に相次いで実車が引退したことによりあまり期待が持てない期間が続きました。しかし2022年以降、「リアルクラス」シリーズによる大人向けの車両の発売、211系の再販、381系「やくも」の登場のほか、通常品番でも智頭急行スーパーはくと、関空特急はるか、東武8000型といった、今までのラインナップでは考えられなかった車両の製品化が続出。この流れに乗るかのように、2025年9月に開業40周年を迎えた埼京線を記念する形で「103系埼京線」が発売されました。冒頭で述べたように、ウグイス色の高運転台仕様は「山手線環状運転80周年記念セット」以来20年ぶりの製品化、103系自体も7年ぶりの発売となりました。一言に「ウグイス色」と言っても山手線・奈良線とは異なり、少々退色したような色となりましたが、「これはこれで国鉄時代の103系っぽい」とファンからの人気は上々でした。関西方面のファンからは「埼京線を出したならJR西日本の103系も!」という声が上がりましたが、あまり時間を置かず12月に「大阪環状線」が発売されています。
 一見して新たなバリエーションとなった埼京線とは異なり、「プラレールショップ版の再販か」と思われていましたが、発売されてびっくり、実はプロトタイプの編成が変わっていたのです。

 2013年に発売されたプラレールショップ版は、森ノ宮に所属していたKM04編成がプロトタイプで、先頭車がクハ103-802、後尾車がクハ103-829という組み合わせでした。このうちクハ103-802はKM04編成から外され、KM09編成に組み込まれていたクハ103-182(低運転台車)と入れ替わり、元KM04編成は中間車サハ2両を廃車の上で阪和線に転属、HK605編成になっています。クハ103-802はKM09編成に組み込み後、LA04編成へと名前を変えて2017年10月の引退まで大阪環状線で活躍していました。
 2025年に発売されたものはこのLA04編成をモデルとしており、運行番号は2017年10月3日の最終運行時に表示していた「07M」を再現しています。前回発売時に偶然クハ103-802を組み込んだ編成をモデルとした結果、編成組み換え前後の姿の再現、さらに最終運行時の再現も可能となったという、まるで未来を見越したかのようなモデル選定が光ります。
 車体色やクーラー、ベンチレーターの塗装はプラレールショップ版とあまり変わりませんが、グレーの塗料が少し明るいものになったほか、コスト削減のためか妻面の窓の塗装が省略、台車も現行のものを履くなど、前回の初発売から12年の歳月を感じさせる差があります。

 引退からしばらく経ってからも変わらず人気の103系、2026年1月現在では埼京線と大阪環状線の2種が発売済みですが、今後もまた増えていくのでしょうか?せっかくなので、カナリア・スカイブルー・エメラルドグリーンの復活も望みたいところです。

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