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次世代の地下鉄車両は「青い食パン」⁉ 福岡市交通局4000系ローレル賞受賞式・記念撮影会開催

2025.10.28

text:鉄道ホビダス photo:RM
取材日:’25.10.19 場所:福岡市交通局姪浜車両基地
取材協力:福岡市交通局

 福岡市交通局が2024年11月より営業運転を開始した地下鉄空港線・箱崎線新型車両4000系が鉄道友の会の「2025年ローレル賞」を受賞したことから、2025年10月19日(日)午前、鉄道友の会によるローレル賞贈呈式が執り行われました。午後には受賞を記念して一般向けの撮影会も行われ、記念装飾が施された4000系が展示されました。

 4000系は、福岡市地下鉄空港線・箱崎線の1000N系を置き換えるために導入された車両で、両路線およびJR筑肥線において運用されています。これまでに計3編成が運用を開始しており、令和9年度までに計18編成を導入する予定。切妻形の前面とブルーのカラーから「青い食パン」と親しまれています。


▲関係者全員によるテープカット

▲受賞関係者による記念撮影

 ローレル賞の受賞理由として、鉄道友の会は以下のように発表しています。(以下鉄道友の会プレスリリースより)

 福岡市交通局4000系は、空港線・箱崎線の1000N系置き換え用で、設計コンセプトを「一人ひとりにやさしい移動空間」とし、それを実現するための設計ポイントを、「質の高いサービス」、「静かさ」、「安全・安心の確保」、「省エネ・省メンテナンス」としています。
 外観は切妻の前面に丸みを帯びた塗分けから車体側面上部のラインに続く「ブルー」に加え、側面窓周りに福岡空港の「空」をイメージした「スカイブルー」を配し、車内は明るい白色を基調に、貫通扉や袖仕切り、荷棚にガラスを使用して「すっきりとした開放感のある車内」としています。
 車体はアルミダブルスキン構体とし、座席幅を1人当たり480mmまで拡大、手すりやつり手の増加、目線近くまで下げた荷棚等、快適で使いやすい車内空間としています。また、各号車に優先スペース(車いす・ベビーカー用)を設け、優先席は各号車端部に配置し、一部の黄色い優先席は座面の高い立ち座りしやすい座席としています。6号車前位に設けたフリースペースは、海側眺望を楽しめるよう大窓とし、両端に1人掛け腰掛を設け、山側は空港利用等の乗客のため、荷物置場を備えた2人掛け腰掛2組を設けています。これらのエリアは床面や壁にピクトグラムを表示し利用者に判りやすい案内をしています。
 台車は空気ばね支持のダイレクトマウント式ボルスタ付台車で、これまでの防音車輪に加えて新たに片軸操舵機構を採用し、非常に静かな車内空間を実現しています。機器類は最新技術を積極的に採用し、特に主電動機には永久磁石不要な同期リラクタンスモータを世界で初めて本格採用し、従来車と比べ40%の省エネ化が図られています。車両統合管理装置は各車両の制御や3画面式の運転台表示のほか、地上システムへの情報伝送機能により、乗務員支援やダウンタイムの短縮、メンテナンスの効率化に活用しています。各ドア上には2画面一体の案内表示機能を備えた3画面の表示器を搭載。さらに、車内の安全性向上のため表示器の一部に搭載された車内カメラで常時映像が記録され、映像は非常通報操作などに連動し、運転台への自動表示、運輸指令での確認ができます。
 シンプルな機能美の中に、新たなデザイン、技術をバランスよく搭載し、乗客の快適性に最大限配慮した次世代の地下鉄車両として高く評価し、ローレル賞に選定しました。

▲ローレル賞を記念した装飾「LP25」が4000系4125F(25編成)先頭車両前面左上と側面車両先頭側上にあしらわれている。

▲車内に設置されたローレル賞受賞プレート

 なお、福岡市交通局では、1982年に空港線1000系、2006年に七隈線3000系がローレル賞を受賞しており、3度目の受賞となりました。

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P:鉄道友の会

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