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最新技術で営業運転しながら保線も実施できる⁉ 近江鉄道200形「ドクターガチャコン」内覧会開催!

2025.10.25

text:鉄道ホビダス photo:RM
取材日:’25.10.20 場所:近江鉄道 八日市駅
取材協力:近江鉄道

 近江鉄道において、新形式車両200形「ドクターガチャコン」が 2025年10月28日(火)にデビューします。この新形式車両のデビューに先立ち、内覧会が10月20日(月)に近江鉄道彦根車庫において実施されました。

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近江鉄道200形「ドクターガチャコン」

 近江鉄道200形は、西武鉄道新2000系として主に池袋線・新宿線などで運行していた車両を譲り受け、近江鉄道仕様に改造したもの。今回、2両編成2本導入する近江鉄道200形は、近江鉄道全線(本線・多賀線・八日市線)での運行を予定しています。後述する、線路を検測する装置を搭載していることから「ドクターガチャコン」と名付けられました。「ガチャコン」とは地元での近江鉄道の電車に対する愛称です。

 同車の検測システムは、ナカシャクリエイティブのてんかく忍者を利用。営業運転を行いながら、線路を撮影するカメラと前方を撮影するカメラで映像を取得。線路のゆがみや部品の状態を撮影し、その映像をAI解析することでレールの金具の脱落や枕木の異常をいち早く発見するというものです。撮影した映像には1秒単位で位置情報が乗せられ、GNSS(準天頂衛星)の誤差を、固定局と移動局の2つの受信機が複数の衛星から信号を受信して位置を特定するRTK測位(ソフトバンクのサービスを利用)で補正し、センチメートル級の精度で位置を特定することができるとのこと。

 そのほか200形はワンマン機器など近江鉄道用の仕様に改造。車椅子スペースはアイコンで目立たせています。走行装置は西武時代のままですが、回生ブレーキは使用停止としています(運行頻度の関係で回生失効の可能性が高い一方、運行速度は比較的遅いためと思われます)。

 同車のデビューに伴い、10月28日(火)には近江鉄道八日市駅で出発式を開催する予定。デビューを記念して、ヘッドマークを掲出して運行します。また、10月12日(日)より記念グッズが販売されています。

 なお、通常の営業運転開始は11月中旬と予定されています。

車両前面に設置されたカメラ

近江鉄道用の仕様に改造された運転台

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