185系

特集・コラム

古い車両はなぜ「ゴツゴツ」しているの?国鉄の名機関車を「図面」で楽しもう!

2024.04.29

text:RM MODELS編集部

▲EF57のトップナンバー1号機の現役時代の姿。

’66.1 東北本線 上野~尾久 P:髙澤一昭
(消えた車両写真館より)

 鉄道黎明期から昭和期にかけての古い車両というのは、技術的な問題から現代の車両のように均一でツルっとしたスマートな車体を作ることはなかなか難しい問題でした。そのため、旧型電気機関車や旧型国電などに代表されるように、その車体ディテールの一つ一つが武骨で主張性のある形状をしていて、ゴツゴツ、ゴテゴテとした印象です。今では溶接技術の向上によりこうした無骨な車両を見ることは少なくなってきましたが、趣味的な観点からするとこうしたディテールというのは鉄道車両の見どころの一つでもあります。

【写真】「図面」で楽しむ旧型電機!限定付録のポスター写真はこちら!

■古い車両の無骨さはどこから

 先述の通り、古い車両というのはゴツゴツした印象があります。例えば旧型客車や旧型国電の窓廻りには、上下に帯状の補強板が付けられていることが多いですが、これは「ウインドウシル/ヘッダー」という部材になります。窓というのはいわばその部分だけ車体に穴が開いていると考えることができ、そこを補強するために付けられていた部材です。現代では技術の向上で車体の強度が上がったことで、見ることのないディテールとなりました。

 また、溶接技術が未熟な頃は車体にリベット打ちが見られたり、大きな白熱灯が車両前面に備わっていたり、曲線が少なくカクカクした車体形状や無骨な手スリなど、よく古い車両を観察して見るとこうした部材や大型の設備が、特有の無骨さやディテール感を出していることがわかります。

■線で描くことで際立つ「ディテール」

 こうしたディテールを楽しむという観点で、古くから鉄道模型の趣味の世界では人気の旧型車両たち。小さいスケールで細かいディテールを再現した模型というのは、やはりいつの時代も魅力的に見えます。

 こうしたディテールのある旧型の車両は、線で車体を表す図面にすると線だけのシンプルな構成でありながら、そのディテールが強調されることで見ごたえのあるものになります。ここではこの半年間に発売となった『鉄道車輌ガイド vol.38 EF55』と『鉄道車輌ガイド vol.39 EF57』にネコ・パブショップの直販限定で付録される図面2種を紹介しましょう。

▲1:50スケールのEF57の図面(模型は付きません)。ネコ・パブショップ直販限定品のもので、『鉄道車輌ガイド vol.39 EF57』のネコパブショップでの購入した際の限定付録だ。

 もちろん模型と比べて楽しむだけではありません。額に入れてお部屋飾れば、渋くてクールなインテリアにもなってくれるはずです。この1:50スケールの図面を手に入れるにはネコパブショップの直販のみ!この機会にぜひお求めください!


◆ネコパブショップ限定特典は「B3サイズ図面ポスター」!『鉄道車輌ガイドvol.39 EF57』『鉄道車輌ガイド vol.38 EF55』好評発売中!

■唯一の保存機も取材!「vol.39 EF57」

 本書は、登場の経緯から、各線での活躍や出来事などを紹介。年代ごとの各部、ディテールの変遷。主だった列車編成。そして唯一の保存機である宇都宮駅東公園7号機を宇都宮市の特別許可により、車内や屋上、床下などのディテールを取材。またとない資料となっています。

◆詳しくはこちら

■貴重な2号機・3号機の姿も!「vol.38 EF55」

 本書では、EF55の登場の経緯から末期までの姿を追うとともに。1986年の復活時に撮影された各部のディテール写真や、図面でEF55の全てに迫ります。

◆詳しくはこちら

  • このエントリーをはてなブックマークに追加