JR北海道は、昨年度にひきつづき、国(鉄道・運輸機構)と北海道による助成・補助制度を活用したH100形車両を新たに4両追加し、2月から順次運行を開始すると発表した。当該車両は、1両あたり約2.8億円(計約11.4億円)で北海道高速鉄道開発株式会社(道高速)が取得して、JR北海道が無償貸与を受ける。これにより、H100形のラッピング車両は、8両となる。 地域の特色を活かしたラッピングに加え、内装も一般のH100形から変更し、定期列車として運行するほか、観光列車としても活用する。
■H100形車両の配置計画
2023年度は、4両(室蘭線、日高線、根室線、宗谷線のラッピング車両)を線区近傍の運転所に配置する。
■運行について
定期列車として、旭川~名寄・網走・富良野間、網走~緑間、長万部~苫小牧間、室蘭~東室蘭間で運行する。(※上川~網走間および網走~緑間は、3月ダイヤ改正以降に運行する)。そのほか、観光列車としても運行する予定。
■車両概要
外装は、1両ずつ線区の特色をアピールするラッピングを施し、内装も観光列車としても使用できるよう一般のH100形から変更する。
■ラッピングデザイン
(1)室蘭線ラッピング
(プレスリリースより)
●車号:H100-84号
●運行区間:室蘭線長万部~苫小牧間、室蘭~東室蘭間
●デザイン:空知で産出した石炭を室蘭港から運び出す目的で敷設された「室蘭線のルーツ」を石炭車のデザインで表現
(2)日高線ラッピング
(プレスリリースより)
●車号:H100-85号
●運行区間:室蘭線長万部~苫小牧間、室蘭~東室蘭間
●デザイン:旧国鉄一般気動車標準色をベースに、日高と胆振の共通項である「アイヌ文化」と「馬産地」を表現
(3)根室線ラッピング
(プレスリリースより)
●車号:H100-86号
●運行区間:宗谷線旭川~名寄間、石北線旭川~網走間、釧網線網走~緑間、富良野線旭川~富良野間
●デザイン:沿線市町の四季折々の景色や名物を賑やかに盛り込んだデザインで表現
(4)宗谷線ラッピング
(プレスリリースより)
●車号:H100-87号
●運行区間:宗谷線旭川~名寄間、石北線旭川~網走間、釧網線網走~緑間、富良野線旭川~富良野間
●デザイン:鉄道と天塩川を直線や交わりで表現し、ラインは沿線を表現した幾何学模様をモチーフにした
■車両の内装
内装は観光列車としても使用できるよう、一般のH100形から変更している。座席シート生地のデザインには、タンチョウやエゾマツなど、北海道の自然や風景をイメージした絵柄を取り入れている。また、新しく追加するテーブルには、北海道産のタモ材を使用しており、吊り手にも木材を使用し、より北海道の自然を感じてもらえるよう内装を変更しました。
(一般のH100形からの変更点)
・座席シート生地のデザイン変更
・脱着式テーブルの追加
・吊り手のデザイン変更
▲内装(プレスリリースより)
▲座席シート生地のデザイン(プレスリリースより)