report:服部ひろみ
2023年4月25日、九州鉄道記念館で開催中の入江高亘さんの写真展「保存機関車を訪ねて―保存されて半世紀 蒸気機関車たちは今…。」を見に行ってきました。入江さんに解説していだだき、入江さんの紹介で宇都宮副館長ともお話させていただきました。
動かない機関車といえども、これだけの状況を伝える展示はそうそうなく、とても貴重な展示だと思います。
開催について既に鉄道ホビダスのニュース欄に掲載されていますが、多くの方に見ていただきたい展示内容だと感じたため、会場の様子をお送りします。
(会場内写真はすべて許可を得て撮影・投稿)
■展示の内容
2階の企画展示室に、ぎっしり300枚を超える、公園などの保存蒸機のさまざま様子が説明と共につづられています。
入江さんは10年以上公園などの保存蒸機の維持のための活動をされていて、その様子が展示されています。
・子供たちによる保存作業の様子(説明文は、子供たち自身が書いたものだそうです)。
・ボロボロで見るもあわれな状態だった蒸気機関車が、丁寧な掃除、塗装などでよみがえっていく過程。
蒸気機関車は、九州から北海道まで全国のものがありました。豊後森の機関車庫は、桜や雪、夜の写真など、美しい作品が並んでいました。
かたや、森の中で朽ち果てていく機関車や、東日本大震災で津波で横転した蒸気機関車も。
京都鉄道博物館で保存されているC58 1など、以前は動態保存だったけれど静態保存になった機関車は、本線走行時の写真も展示されています。
また併せて、日本鉄道配線図展も開催、今は西日本のものが展示されています。
現在の路線・駅(車両所・工場も含む)に、廃止になった線路なども赤で記載されていてこちらもとても興味深いものでした。
会期中、5月10日のみ休館日となり、この日に一部写真と、配線図も東日本以北のものに変えるとのことです。