今年開館20周年を迎える三重県の貨物鉄道博物館では、同館収蔵で、現状は車体の上回りしか存在しない旧関西鉄道鉄製有蓋貨車を完全な形へと復元に着手する。
そのための資金をクラウドファンディングにて募集していたが、ファーストゴールである300万円を既に達成し、ネクストゴールとして新たに400万円を設定。やはり収蔵している旧ライジングサン石油タンク体の復元を目指している。
旧ライジングサン石油タンク車タンク体(クラウドファンディングWEBサイトより)
■プロジェクト本文(原文まま)
国内最古級の貨車を、現役時の姿に!
旧関西鉄道鉄製有蓋貨車の復元にご支援を
日本の経済発展を支えてきた、鉄道による貨物輸送。三重県いなべ市にある貨物鉄道博物館は、国内で初めての貨物鉄道を専門とする博物館として、2003年に開館しました。
今年2023年は、国内で鉄道による貨物輸送が始まってから150周年、貨物鉄道博物館が開館して20周年という節目の年です。
これを記念して当館では、地元の四日市で123年前に製造された、旧関西鉄道鉄製有蓋貨車の復元を行います。
1900年に製造された7トン積鉄製有蓋貨車、旧関西鉄道鉄製有蓋貨車。1950年頃に廃車となりましたが、製造から120年近く形を変えながらも倉庫として使用されてきました。
しかし、この貨車が解体される予定であることを知り、私たちは所有者の関東鉄道に保存展示のための譲渡を打診。ご快諾いただき、2017年に貨車が当館へ到着しました。
すでに車体の修復作業は完了していますが、当時の図面を参考にして、ここから更に床下を復元したいと考えています。それによって、現在不可能な台枠の補修・塗装と、123年前に製造された珍しい台枠構造の見学が可能となります。
ただ、車輪の改造、軸箱・軸箱守・担弾機などの製作には多大な費用がかかり、当館だけの力では復元が困難な状況です。
鉄道による貨物輸送は、二酸化炭素排出量が自動車の約10分の1と、持続可能な未来社会を目指す上で大きな可能性を持っています。
貨車の実物に接し、「ものを運ぶ仕組み」の大変さや大切さを感じていただくことを通じて、貨物輸送の歴史を広く伝えていくことが、より良い社会を目指す上での私たちの使命だと感じています。
ご賛同いただける皆さまからのあたたかいご支援を、何卒よろしくお願い申し上げます。
■第一目標金額:300万円(All or Nothing方式)→既に達成!
■ネクストゴール:400万円(旧ライジングサン石油タンク車タンク体下回り復元用部品製作)
■支援募集期間:2023年3月31日(金)23:00まで
■クラウドファンディングサイト:READYFOR(→こちら)