185系

特集・コラム

果たしてスペースの有効活用はできるか!? Nゲージの「カーブホーム」で遊んでみる。

2022.09.02

text & modeling & making photo:瀧口宜慎(RMM)
photo:青柳 明(RMM)

 過去にトミーテックのジオコレ「建物コレクション」シリーズの「駅D・E」としてリリースされたカーブホーム。しかしこのカーブホーム、従来からのTOMIXのホームとの相性はどうなのでしょうか? 同じトミーテック同士寸法も組み合わせもピッタリ!と思いきや意外とそうでないのです。ここではカーブホームが本線系統の長編成にも対応するのか、いろいろ試してみました。

 Nゲージのレイアウトのひとつの寸法の基準が900×1800mmのタタミ一畳分と言われています。しかしこの大きさのレイアウトにしても、10両を超えるような長編成の停車や、レイアウト上にメインの中規模駅とサブの小規模駅の2つを作るなどということはスペース的に困難と言われています。それならば、今までトンネルなどにしか活用してこなかったカーブ部分を積極的に使い、ここにホームを作ることで長い編成の停車や、比較的ゆったりとしたサブの駅の設置など可能性は広がるのではないかと思いました。

▲建物コレクション 駅D(カーブホーム C317外周)

▲建物コレクション 駅E(カーブホーム C280内周)

 さて、今回カーブホームは「建物コレクション駅D・E」の各セットをそれぞれ3セット用意し、本線級の車両でも長いものが停車できるようにしてみました。ただしこのカーブホームには屋根がないので直線部分にTOMIX の島式ホームを使って、こちらとの接続も試みてみました。
 この2つの種類のホームの寸法には意外にも差があり、それぞれ調整する加工をしています。カーブホームはホーム同士をつなげる装置はないので、それぞれを強力両面テープで留め、TOMIXのホームとの接続もTOMIXホームの接続用の突起をニッパーで切断しヤスリで平滑に仕上げ、同じく両面テープで接着します。

 外側のカーブホーム(駅D セット)を島式と見立て、この外側にC391-45 のカーブ線路を敷き2面3線の配置の駅としました。C391-45 は必ずしもカーブホームの曲線に合った寸法ではないのですが、近い曲線ということもあり、直線部分に端数レールなどを使い少し荒技ではありますが「馴染ませつなぎ」で対応しました。その端数レールの配置はこちらの図をご覧ください。

 完成したカーブホームは鉄道模型の標準的な曲線なので、ホームと車両の間隔は広くリアルさは二の次ですが、レイアウト上のスペースを上手く使う方法として、少しでも参考になれば幸いです。

※こちらの記事は『RM MODELS 198 2012年2月号』の記事から抜粋しており、情報は当時のものとなります。あらかじめご了承ください。

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