JR九州では、西九州新幹線 武雄温泉駅~長崎駅間(営業キロ 69.6km)が2022年9月23日(金)に開業するのに合わせて、ダイヤ改正を行う。本記事では、西九州新幹線開業によって大きく変貌を遂げる、西九州エリアの在来線についてお伝えしよう。
新設の「かささぎ」の一部、および「みどり」にも使用される885系。
‘22.4.10 鹿児島本線 水城~都府楼南 P:豊増隆博
(今日の一枚より)
■新設の特急「かささぎ」について
博多~佐賀・肥前鹿島間に新たに在来線特急「かささぎ」を上り9本、下り8本運転する。
※一部の「かささぎ」は、門司港・小倉~佐賀・肥前鹿島間で運転。
肥前山口(ダイヤ改正後は「江北」)から先の長崎本線区間は、西九州新幹線開業によって従来の「かもめ」が廃止となり、「リレーかもめ」も走らなくなることから、新たな特急として設定されるもの。愛称名の「かささぎ」は佐賀県の県鳥である。
使用車両は、885系6両、787系6両・8両、783系8両。
■佐世保行き特急「みどり」の一部に振り子車両885系を投入
佐世保線・佐世保行きの特急「みどり」の一部に、初めての振り子式車両として885系が投入される。博多~佐世保間が従来比9分短縮の最速1時間34分となる。
885系が投入されるのは、上下32本中10本。残りの22本は、783系8両編成で運転(一部列車の8両編成中4両は「ハウステンボス」として併結運転)。
■長崎本線・肥前浜~長崎間は非電化化
長崎本線・肥前山口(ダイヤ改正後は「江北」)~諫早間は、新幹線開業に伴い上下分離方式となる。とはいえJR九州が第二種鉄道事業として運営は継続。そしてその一部を含む肥前浜~長崎間は非電化化される。境界駅の肥前浜駅では乗り換えも生じるが、同一ホームでの対面乗換えとする。また朝の通勤通学時間帯を中心に、江北または長崎への直通列車も運行される。
上下分離区間を走行する車両としてキハ47形が挙げられており、トイレ等をリニューアルするとアナウンスされている。
(プレスリリースより)
▲上下分離される長崎本線・肥前山口(江北)~諫早間で主力となりそうなキハ47形。
’20.11.3 日豊本線 延岡~南延岡 P:髙木喜一
(鉄道投稿情報局より)
■「36ぷらす3」の博多~長崎間運行終了
上記の通り、長崎本線の末端が非電化となることから、従来787系「36ぷらす3」の月曜ルートとして運転されていた博多~長崎間の運行は終了となる。最終運行日は2022年9月19日。ダイヤ改正後の新月曜ルートも西九州エリアでの運転ではあるが、詳細は今後告知されるとのこと。