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「パタパタ」はまだ生きている!とある関西私鉄に残る反転フラップ式表示機を見る。

2022.05.16

text & photo:上石知足(RMM)

 2022年2月、京急川崎駅に設置されていたものが役目を終え、関東ではその姿を消した反転フラップ式案内表示機、通称「パタパタ」。その名の通り「パタパタ」と音をさせながら表示が次々に変わっていく様は見ていてとても楽しいものですが、関西のいくつかの私鉄線ではまだその勇姿を見ることができます。今回は阪急電鉄宝塚線の雲雀丘花屋敷駅 大阪梅田駅方面3・4号線ホームに設置されているものをご紹介します。

■LED式表示機が増える中残るパタパタ式。

 現在、阪急線のほとんどの駅ホームではLED式の案内表示機が主流となっています。現に、岡本駅に存在した阪急神戸線最後のパタパタは2022年の2月に撤去され、2022年5月現在で阪急線内に残るのは宝塚線の雲雀丘花屋敷、京都線の相川・総持寺・富田となっています。また、いずれの表示機も大阪梅田方面ホームのみの設置となっています。

■パタパタ式の醍醐味!回転する様子をゆっくり見ると…?

 パタパタ式だけでなく、他にも方向幕といったアナログ式の表示機類のほとんどに言えることですが、変わる瞬間一瞬見える設定の少ないレアな行先であったり、もう今は見ることができない種別などを見つけて楽しめるのはパッと一瞬で変わってしまうLED式にはない魅力の一つです。

 この雲雀丘花屋敷に設置されているものをゆっくりとコマ送りで見てみると、2019年10月に改称される以前の「梅田」行きのものが残っていたり、またその名残からか、「快速急行 梅田」の下半分だけが残っているもの、運行本数が極端に少ない「普通 池田」、黒地に黄色文字時代の「急行」表示(現在では黄色地に黒文字)など、コマ数は多くないものの、ちゃんと見ていて楽しいラインナップとなっています。

■残るパタパタは…?

▲近鉄線でよく見られる特急号車案内のパタパタ表示機

 2022年5月現在、関西圏では特に近鉄のいくつかの駅でパタパタを見ることができます。また、南海電鉄では和歌山港線和歌山港駅で現役のものがあります。ですが、いずれも時期が来ればLED式に交換される可能性が非常に高いです。ぜひ皆さんも出かけた先でもしこの「パタパタ」を見かける機会があれば、記録に残しておくことをお勧めします。


■いつでも好きな時に「パタパタ」したくて… 作っちゃいました。

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