東武鉄道は、2023年に導入予定の特急スペーシア用の新型車両のインテリアおよびシートバリエーションを発表した。“プライベートジェット”をイメージしたという「コックピットシート」や、カフェカウンターが併設された「コックピットラウンジ」をはじめ、全6種類のインテリアを各車両に設定し、多彩な旅のスタイルに対応するという。詳細は以下のとおり。
◎新型特急N100系のシートバリエーションについて
■概要:現行のスペーシアを継承しながらもより上質な空間となった個室をはじめ、全6種類のシートの中から選択できる。車内はモダンデザインをベースとした落ち着きのある配色とする。
■各車両の特徴
・コンパートメントルーム【6号車】
6号車には2種類の個室を設定。車両先頭部にある「コックピットスイート」は、前面、側面の展望を楽しめる、最大7名用。11㎡という面積は私鉄特急で最大となる。一方、4名用のコンパートメントにはコの字型ソファと可変テーブルを採用。4部屋が用意される。
・コックピットラウンジ【1号車】
“時を超えるラウンジ”をコンセプトとし、現存する日本最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」や、日光に残る大使館別荘をモチーフに、気品高く落ち着きのある空間とする。展望が楽しめるほか、カフェカウンターも併設。4人、2人、1人掛けの各種ソファが用意され、グループ形態に合わせた使い方が可能。
・プレミアムシート【2号車】
従来特急より広い2+1列配置、シートピッチも現行のスペーシアより広い120cmに設定。シートは同社初の電動リクライニングやバックシェル構造を採用し、観光・ビジネス利用ともにワンランク上の乗車感が提供される。
・スタンダードシート【3-5号車】
2+2列配置で、シートピッチは現行スペーシアと同じ110cm。インアームテーブルや背面テーブルも備える。
・ボックスシート【5号車】
向かい合う2シートによる半個室によりプライベート性を高めるとともに、シートの横幅を約80㎝とし、1シートをひとりで利用することで、よりゆったりと旅を楽しめる。
◎新型特急N100系について
■導入両数:24両
■編成:6両固定
■座席数:212席
■導入路線:東武スカイツリーライン・日光線・鬼怒川線 浅草~東武日光・鬼怒川温泉駅間
■導入時期:2023年(予定)
■製作会社:日立製作所
■車両デザイン
現行スペーシアのフォルムを現代に進化させたデザイン。カラーリングは日光東照宮陽明門・唐門・御本社に塗られた「胡粉(ごふん)」の白をイメージし、窓枠は鹿沼に伝わる組子や、竹編み細工といった工芸品のような佇まいを演出。