製作・製作途中写真:永井幸輝
photo:羽田 洋
独特のフォルムを持つJR東日本の新幹線高速化試験車、「ALFA-X」と西武鉄道の新型特急である001系「Laview」。これらをいち早く3DモデリングでNゲージ化した作例をそれぞれの系式別にご覧いただこう。
■ALFA-X
●3Dプリントで独特の形状を模型で再現!
今回、3DパーツはフリーのCADソフトと3Dプリントサービスを利用して製作した。ALFA-Xの大きな特徴といえば全長約22mにもなる長大な鼻の部分だが、これらも全て3Dソフトによって製作されている。
●帯やロゴまで!美しいマスキング塗装
今回は扱いにくい銀塗装を最後に行ないたいため、車体の緑帯→屋根→車体の銀の順番で塗装した。上の帯は0.5mm、下の帯は1.0mmのマスキングテープを貼り付け、ロゴマークや上下交差でXになっている部分はトレジャータウンの細切りテンプレートを使用して切り出してマスキングした。
■西武001系「Laview」
●複雑な3次元曲面を3Dで設計する!
ラビュー特有の前頭部の曲面は3Dでも苦慮したポイントだったが、前面から車体にかけてのRの緩やかな変化を自然に再現できた。しかし、3D出力は車体そのままの形では綺麗にできないため、一旦車体を分割してプラモデルのような「板キット」状にする。これを3Dプリントサービスを行なう業者に入稿すればひとまず3Dデータは完成だ。
●研磨、箱組、板キットとはひと手間違う3D模型
発注後、大体10日程で出力品が送られて来る。キット状に出力しているので、これを箱型に組み立てる。ちなみに、この材質はアクリルのため瞬間接着剤を使用する。
性質上どうしても出てしまう積層痕は紙ヤスリで研ぎ、一方の反りは熱湯につけて少しずつ直していく。こうしてやっと板キット同様に箱状に組み上げることができる。その後は組み立てた際にできた継ぎ目を消す作業となる。ディテールやカタチを崩さないよう慎重にひたすら磨く作業を行った。
●パーツで細密感アップ!
ゴツゴツしていた昔の電車に比べて、最新車両はシンプルなデザインでディテールには欠ける。そこで小物パーツの存在が重要だ。今回、前面ガラスにはワイパーを曲面に合わせて曲げて付けている。さらに、妻面には汎用幌を付けた。そしてディテールアップとは少し違うが、スカートの中を黒く塗ることで内部のスカスカ感がなくなるようにしている。
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