戦前、京都・西明石間に活躍したモハ43系は、戦後大挙して横須賀線用に上京しスカ形と呼ばれる70系と共に活躍、貫通扉に幌を構えた関西風の好ましいスタイルで活躍した。後にモーターを出力アップしたものはモハ53となり、2扉ではラッシュ時に支障をきたすため、昭和38年頃から3扉改造がなされ、クモハ50となったものの、横須賀線電車の先頭に立ち、幌を膨らませて快走する姿は往年の関西省電の魅力を残していた。横須賀線の113系化により、晩年は飯田線などで余生を送った。 ’64.8 東海道本線 品川-大井町 P:永野晴樹