川崎市市民ミュージアムは2022年2月3日(木)~16日(水)、貨物鉄道、特に操車場をメインとした展示会「鉄道操車場物語 -新鶴見から塩浜へ-」を開催する。
今回の展示では、国鉄の最盛期の操車場での作業を捉えた図面、写真、映像などを紹介する。特に、当時の構内作業を撮影した写真や映像は、他ではあまり見ることのできない貴重な資料となっている。展覧会として初めて公開する資料を含めた、約100 点を展示する。
■展示会名
鉄道操車場物語 -新鶴見から塩浜へ-
■展示概要
川崎には多くの鉄道が通っている。交通の要衝に位置し、工業都市としての役割を果たしてきた川崎は、鉄道貨物の分野でも重要な役割を担ってきた。本展では、川崎をめぐる鉄道の中でも、貨物鉄道に光を当てる。
前半では、「東洋一」とも称された新鶴見操車場を中心に取り上げる。操車場は、全国から多くの貨車を集め、それぞれ新たな方面へと再編成する鉄道貨物輸送の要となる役割を持っている。巨大操車場の運営には多くの要員と複雑なオペレーションが必要だった。
こうした巨大操車場は国鉄が JR へと変わっていく段階で消えていったが、現在でも川崎市内では、臨海部を中心に多くの鉄道貨物が取り扱われている。後半では、塩浜操駅(現・川崎貨物駅)を中心に、工業都市川崎の形成と鉄道貨物の移り変わりを見ていく。
▲新鶴見操車場構内略図(部分) JR 貨物 新鶴見信号場所蔵
(川崎市民ミュージアムプレスリリースより)
■展示構成
《第1章 新鶴見操車場》
1.「東洋一」の操車場の誕生
2.操車場の仕事
「東洋一」を称した新鶴見操車場の概要とその働きを、JR 貨物新鶴見信号場所蔵の写真を中心に、図面、文書、映像など
を交えながら明らかにしていく。
《第2章 塩浜と神奈川臨海鉄道》
1.川崎臨海部と工業化
2.神奈川臨海鉄道と塩浜操駅
大正時代以降の川崎臨海部の工業化と鉄道の整備について振り返りながら、戦後整備された塩浜操駅と神奈川臨海鉄道
のあゆみを、同社が所蔵してきた資料と共に紹介する。
《第3章 操車場と国鉄分割民営化》
1.新鶴見操車場の廃止
2.JR の誕生と鉄道貨物の行方
国鉄末期の輸送構造の変化の中で廃止された新鶴見操車場の姿と、現在の川崎の鉄道貨物の様子について触れる。
■開催日時
2022年2月3日(木)~2月16日(水)
9:30~17:00(最終入場16:30)
※会期中無休
■会場
ミューザ川崎シンフォニーホール4階 企画展示室・研修室4
神奈川県川崎市幸区大宮町1310
■観覧無料
■主催
川崎市市民ミュージアム
■関連イベント
●「川崎の鉄道操車場 -今昔めぐり-(オンライン)」
新川崎から川崎臨海部までをめぐり、川崎の貨物線と操車場の過去と現在の姿を探っていく。川崎市市民ミュージアムの HP 上で配信している。視聴無料。申し込み不要。
(川崎市民ミュージアムプレスリリースより)
・配信期間: 2021年11月16日(火)10:00~ 2022年2月16日(水)16:00
・講師:高嶋 修一(青山学院大学教授)、鈴木 勇一郎(川崎市市民ミュージアム学芸員)
●関連講演会「川崎の貨物鉄道 -過去と現在-」
川崎をめぐる貨物鉄道の変遷を、新鶴見操車場や塩浜操駅(現・川崎貨物駅)などを中心に解説する。料金無料。事前申込制(定員30名)。
・日時:2022年2月12日(土)14:00~16:00
・場所:ミューザ川崎シンフォニーホール 4 階 研修室1・2
・講師:鈴木 勇一郎(川崎市市民ミュージアム学芸員)
・申込期間:2022年1月7日(金)10:00~1月31日(月)16:00