昨年、2019年10月の台風19号で被害を受けた上田電鉄の千曲川橋梁は橋台を含めた護岸工事が完了し、鉄橋の復旧のめどが立ち始めた。上田電鉄の復活の狼煙がいよいよあげられようとしている。
■護岸工事、橋台の完成
上田電鉄別所線の代名詞とも言われている千曲川橋梁は上田~城下間の千曲川にかけられている。その大きな赤いトラス橋を渡る列車の姿はレイル・ファンのみならず多くの人々の心に残っているだろう。
そんな千曲川橋梁に昨年、台風が襲った。2019年10月12日、台風19号によって橋台部分が堤防ごと削られ鉄橋が崩落した。その衝撃的な光景をテレビなどで見た方も多いだろう。この区間は現在もバス代行を行っており列車は長期の運休を強いられている。
あれから1年、ついに橋台部分を含めた護岸工事が完成した。また、鉄橋についても解体した橋梁部材を再活用すると発表された。赤いトラス橋の復活に向けて動きだした。
■現在の上田駅、城下駅
現在、城下駅では上田方に簡易の車止めが設置されており、事実上の終着駅となっている。前記事で述べたが、現在は下りホーム(別所温泉行ホーム)のみが折り返しに使用されており、上りホームは使用されていない。また、バスへの乗り換えのため運賃清算は当駅で行われるため簡易の駅舎が設置されている。
上田駅は窓口のみ営業しているほか、10:00~16:30はホームに入ることもできる。また、窓口では上田電鉄の限定グッズなども販売しており、乗車の記念などにぜひおすすめしたい。
現在、公式ウェブページでは来春の復旧を目指していると公表している。また、あの赤い鉄橋を渡れる日が一日でもはやく来ることを願うばかりだ。