ロータリー除雪機関車のDD14形は主に「特雪」と呼ばれる積雪量が特に多いときの除雪作業用の機関車として登場した。それまでは「キマロキ」と呼ばれる除雪列車を仕立てて除雪作業を行っていたが、これを1両で実施できるようにしたのがDD14形である。エンジンはDD13形をベースとしており、補機をつけて搭載エンジン2基すべてを除雪用にあて、走行を補機が担うこともできる構造になっている。
DD14形が運用されるのは大雪が降りやんで天候が回復した時だ。それまではラッセル車で運行確保を行い、その後ラッセル車が左右に寄せた雪が線路内に崩れ落ちてこないよう、線路端に雪を飛ばす除雪作業をDD14形などのロータリー車が行うという運用となっている。
なお、現在DD14形は車籍を有しているが、盛岡車両センター配置の310号機が1969年11月27日新製であり50年を超えている。ただ、近年の稼働実績はなく、老兵は静かにその出番を待ち続けているのかもしれない…。
▲DD14 310号機 盛岡所属DD14 310は青森派出所に留置中で、最近の稼働実績はないが、11月27日に車齢50年を迎えた。写真は「新青森開業プレキャンペーン」の一環で運転された快速〈ワンダフユ青森〉に使用された24系客車の先頭に立つDD14 ’09.12.5 奥羽本線 青森 P:寺尾武士
本文:RM 要約・再構成:RM レイル・マガジン436号より