箱根での交通サービスを中心に事業を展開している小田急箱根グループは、「わかりやすい箱根、まわりやすい箱根」の更なる実現と温泉地箱根の魅力アップを目指して、総額約35億円規模の大型投資を実施する。このうち、同グループの1社である箱根登山鉄道では、17年振りに新型登山電車を導入する。
新型登山電車は3000形(仮)で、単車2輌を製造(立席を含む定員は約80名)。通常は既存の2000形2輌編成に連結して3輌編成として運転し(新型登山電車同士の2輌編成での運転も可能)、最繁忙期には全ての列車を3輌編成とすることが可能となる。
デザイン設計は、小田急ロマンスカー・VSE(50000形)などをデザインした岡部憲明アーキテクチャーネットワーク(代表 岡部憲明氏)が担当。展望窓の配置や側面ガラスの大型化など風景を存分に楽しめるレイアウトとし、車輌中央にクロスシートを配置。また車いすスペースや4ヶ国語表示の車内案内表示器を設置し、快適な居住空間の提供と車内案内の充実を図る。
制御方式は箱根登山電車初のVVVFインバータ制御となり、回生ブレーキやLED照明を採用して環境に優しい車輌を目指す。
この3000形(仮)は、2013(平成25)年10月竣工予定で、営業運転開始は2014(平成26)年4月を予定している。なお総製作費は約8億円。
▼箱根登山電車新型車両のイメージ。
イラスト:小田急電鉄 ニュースリリースより