三重県立熊野古道センターでは、紀勢本線全通50周年を記念して、熊野古道、紀州航路(巡行船)、矢ノ川の省営バス(国鉄バス)、鉄道(紀勢本線)、高速道路という、過去から未来への「5本の道」の中で出来事をとらえ、人の生活と「道」との深いかかわりを感じてもらう企画展「熊野へ結ぶ5本の道 ―紀勢線全通50周年記念―」を7月4日(土)より開催する。
■日時:2009(平成21)年7月4日(土)~9月6日(日) 9:00~17:00
■場所:三重県立熊野古道センター 展示棟企画展示室
■構成(案)
①熊野古道
人々の生活路や巡礼者たちの参詣の道として永く地域で守られてきた「杖の道」、熊野古道伊勢路を紹介。
※展示予定資料:東紀州を通過した道中記、『日本名山高山道しるべ』など
②紀州航路(巡行船)
山々に囲まれ、陸路の交通に大きな障壁があった東紀州地域では、古くから海を通じて外部と交流し、また地域内での短距離航路も活発に利用されてきた。このコーナーでは、近代以前から発達してきた「海の道」を紹介。
※展示予定資料:絵葉書、『日本汐路之記』、観光パンフレットなど
③矢ノ川の省営バス(国鉄バス)
鉄道開通以前まで、現在の尾鷲市―熊野市間の主要な交通路として矢ノ川峠の峻険な道を通行していた省営バス(国鉄バス)を中心として、「車の道」矢ノ川峠を紹介。
※展示予定資料:バスのプレート、絵葉書、観光パンフレット、運転士制服など
④鉄道(紀勢本線)
物流や人の移動が活発になったことにより、産業の発達や観光地としての賑わいをみせるなど、地域にとって非常に重要な出来事であった、「鉄の道」紀勢本線全通の歴史を紹介。
※展示予定資料:絵葉書、観光パンフレット、当時の新聞記事、鉄道整備工関連資料、行先表示板(サボ)、駅弁包装紙など
⑤高速道路
現在建設中であり、今後大きな役割を果たすであろう「未来の道」高速道路を紹介。
※展示予定資料:写真・パネル類など
また附属企画として、1959(昭和34)年7月14日に旧矢ノ川峠国鉄バス紀南線がその役割を終えてから今年で50年となることを記念して、その功績を称えるとともに、険しい山に隔たれた尾鷲―熊野間の交通を語るノスタルジックな夜の集い(シンポジウム)とウォークイベントを、「想い出の矢ノ川峠の会」との共催により実施する。
★シンポジウム「想い出の矢ノ川峠」
○日時:2009(平成21)年7月11日(土) 19:00~21:00頃
○内容
前半:パネルトーク
矢ノ川峠ゆかりの方が登場し、懐かしい画像や珍しい遺物を見ながら当時を偲ぶ。
後半:東映児童劇映画『道』上映会 他
○参加料:無料
○定員:200名(自由席・先着順)
○場所:三重県立熊野古道センター 交流棟大ホール
○主催:想い出の矢ノ川峠の会
○共催:三重県立熊野古道センター
※上映会場にて写真・資料集『想い出の矢ノ川峠』の展示販売も実施
★国鉄バス紀南線廃止50周年記念「想い出の矢ノ川峠ウォーク」
想い出の道を歩き、矢ノ川峠を目指す。この峠道は植生が豊かで、すばらしい景観と鳥の鳴き声を楽しみながら歩くことができる。
○日時:2009(平成21)年7月12日(日) 8:00~16:00
○参加料:500円(保険料・資料代を含む)
○定員:50名(要申込・先着順)
○主催:想い出の矢ノ川峠の会
○共催:三重県立熊野古道センター
○申込:三重県立熊野古道センターまで、電話か直接カウンターにて
○申込先
三重県立熊野古道センター
〒519-5202 三重県尾鷲市向井12-4
TEL:0597-25-2666
※天候により日程を変更する場合がある