カシオ計算機がこの2月に発売した小型サイズのハイスピードカメラ『HIGH SPEED EXILIM EX-FC100』と3月より順次発売した『HIGH SPEED EXILIM EX-FS10』が注目されている。
▲左が『HIGH SPEED EXILIM EX-FC100』のブラックモデル。
右が『HIGH SPEED EXILIM EX-FS10』のグレイモデル。
『EX-FC100』は手のひらに収まる小型サイズ、『EX-FS10』は厚さ16.3mmの薄型カードサイズ。両機種とも撮像素子には、昨年同社が発売した『HIGH SPEED EXILIM EX-F1』や『同EX-FH20』で実績のある高速タイプのCMOSを採用。静止画では30枚/秒の超高速連写が可能となっており、特に鉄道写真のような高速の被写体を撮影する際にはその効果を発揮する。
また、高速連写が可能なことから、その機能を活用した簡単で便利な撮影機能も備わっている。
「スローモーションビュー」は、スローボタンを押すと背面液晶モニターがスロー表示となり、その表示を見ながらシャッターを押すことができる機能。このため決定的瞬間を確実に撮影することができる。
次に「いち押しショット」。連写した画像の中から、ブレがなく、人物画では目をつぶっていない画像をカメラ側が自動で検出し、最もよい画像1枚を保存する機能。
「ハイスピード手ブレ補正・ハイスピード夜景」は、高速で連写した複数の画像を、被写体の位置合わせをしながら1枚に合成するので、三脚を使わずにブレを抑えた写真を撮ることができる。
「パスト連写」は、シャッターボタンを半押し状態にすると、シャッターを全押しする前の画像を全押しした後の画像を最大30枚/秒で最大30枚撮影できる機能。鉄道写真でいえば、電気機関車を撮影する際に気にするパンタグラフの位置。ベストと思ってシャッターボタンを押しても、意外とタイミングが遅れてしまうもの。しかしながら、この機能を使えば、シャッターを全押しする前の過去の画像も撮影できるので、撮りたかったシーンをものにすることができる。
また『HIGH SPEED EXILIM』ということで、『EX-F1』や『EX-FH20』と同様に、両機種ともハイスピードムービーの撮影が可能である。1000fps、420fps、210fpsのハイスピードで撮影できるほか、通常のスピード(30fps)での動画撮影中にボタンひとつで210fpsの高速撮影に切り替えることも可能だ。
なお、1000fpsでは画像サイズが左右224ピクセル×天地64ピクセルと、天地幅が狭くなるので、走行している鉄道車輌をハイスピード撮影する際には、サイドから撮影したほうがよいだろう。
また動画は640×480ピクセル(30fps)のSTD(スタンダード)動画のほか、1280×720ピクセル(30fps)のHD動画も撮影できる。また動画撮影のボタンと静止画撮影のボタンがそれぞれ独立していることから、動画撮影中でも静止画のシャッターボタンを押すと静止画が撮影できる「スチルインムービー」機能も備わっている(ハイスピードムービー撮影中は使用できない)。
さらに、動画撮影時に利用したいのが「パストムービー」機能。こちらは動画撮影のボタンを押す5秒前からの動画が撮影できる機能なので、車輌が見えてからボタンを押しても確実な動画を撮影することができる。
レンズの焦点距離は『EX-FC100』が約37~185mm(35mm判換算)、『EX-FS10』が約38~114mm(同)、ともに4倍のデジタルズームが備わる。
『EX-FC100』のボディーカラーはホワイトとブラックの2種、『EX-FS10』のボディーカラーはホワイト、レッド、グレイの3種が用意されている。価格はともにオープン価格。