京阪電気鉄道では、8000系特急用車輌(8030番代を除く)の改造を行なう。
8000系は1989(平成元)年から順次登場、1997(平成9)年からは二階建車輌を増結し、同鉄道のイメージリーダー的な存在となっているが、新造後20年が経過したことから、抜本的な改良を行なうことになった。
▼車端部がロングシートとなり、車いすスペースも設けられる。
P:京阪電気鉄道 報道発表資料より(下写真とも)
主な改造点は、シート等のインテリアのグレードアップ、車いすスペースの設置等のバリアフリー対策を行なうほか、車端部の座席をロングシート化するとともに吊手を設置する。
ロングシートは背もたれの高さを頭の位置付近まで確保したハイバックタイプを採用し、乗降のしやすさとワンランク上の快適さを併せ持つものとなる。さらに3000系と同様にLCD車内案内表示器を扉上に設置する。
なお歴代特急車輌に設置されてきたテレビは、時代の変化からその役目を終えたと判断され、今回の改造工事にあわせて順次撤去、2011(平成23)年度内に全廃となる。
このほか、照明の変更や補助椅子の一部と電話室の撤去などを行なう。
対象車輌は旧3000系から編入の8030番代を除く10編成計80輌。
また、今回の改造により利用客がスムーズに乗降できるようになることから、幅広い時間帯での車輌運用が可能となる。
←日本一豪華なロングシートを目指して、ハイパックタイプを採用した車端部のロングシート部分。