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2005年10月31日
SS164B SS164C/名古屋鉄道2200系

SS164B(一般車用/モ2303)

SS164C(特別車用/モ2203)
2005年1月29日の空港線開業と共に就役した、中部国際空港アクセス用の特急車2200系電車の台車。一足先に登場した2000系“ミュースカイ”と同系のものだが、車体傾斜装置は組み合わされていない。牽引装置はZリンク式。一般車が履くのはM台車:SS164B/T台車:SS064B。これに対し特別車が履くのは防音車輪を装備するM台車:SS164C/T台車:SS064Cで、写真でも車輪部分の違いが分かる。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:SUミンデン式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
写真:2005.1.19 新川検査場 RM

名古屋鉄道2200系:RailMagazine259(2005年4月)号参照
2005.10.31作成
投稿者 k-takahasi : 21:00
2005年10月25日
TS-321A / 伊予鉄道クハ850形
京王帝都電鉄2010系の中間車であったサハ2500・2550形のうち、2522・2523・2572・2573の4輌で使用された空気ばね台車である。ボルスタアンカがなく、低く垂下した側梁の上に載るベローズ式の空気ばねが目立ち、独特の雰囲気を持つ。これら4輌は1984(昭和59)年に廃車されたが、サハ2500・2550形は2573を含む6輌が伊予鉄道に譲渡された。この一部にTS-321Aが1067㎜軌間に改軌のうえ組み合わせられ、現在も活躍を続けている。
写真は伊予鉄道クハ851(元京王サハ2525)が履いているもの。
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね
写真:2005.10.16 横河原 高橋一嘉

京王2010系の譲渡車である伊予鉄800系は、1984(昭和59)年からMc-T-Mcの3連6編成が投入されたが、1993年から昼間時2輌運転のため、元京王サハ2500・2550形である中間車サハ850形に先頭車化改造が施され、クハ850形となった。新設運転台は裾絞りこそないものの、遠目には見間違えるほど京王5000系(伊予鉄700系)そっくりの造形である。
参考文献
『鉄道ピクトリアルNo.578』(1993年 電気車研究会)
2005.10.25作成 2006.3.22更新
これまでに紹介した伊予鉄道の台車
TS-321A KH-53A
投稿者 k-takahasi : 21:05
DT22G/JR四国キハ32形

DT22/TR51系台車はそれまでのDT19/TR49に代わる気動車用台車として電車用のDT21をベースに開発され、1957(昭和32)年登場のキハ55系増備車、翌年登場のキハ20系増備車から採用された、国鉄気動車用台車のロングセラーである。キハ58、35、45、そして40の各系列を中心に広く採用され、現在も全国各地で活躍している。
このDT22Gは国鉄末期、新製気動車の製作コストを抑えるべく、DT22系の廃車発生品を活用したもので、台車枠、基礎ブレーキ装置の一部改良が施されている。九州向けのキハ31や四国向けのキハ32のほか、分割民営化後もJR西日本の50系客車改造気動車キハ33に採用された(T台車はTR51E)。
写真はJR四国キハ32 20のDT22Gで、動軸に砂箱が追加されている。
軸箱支持:軸箱守(ウイングばね) 枕ばね:コイルばね
軸距:2100mm 車輪径:860mm
写真:2005.10.18 須崎 高橋一嘉

キハ32形は国鉄の分割民営化が目前に迫った1987(昭和62)年2月、四国向けに21輌が落成。気動車としては日本国有鉄道が生んだ最後の新形式となった。1~11が新潟鉄工所製、12~21が富士重工業製で、メーカーにより前灯の形状が異なる。写真の20は高知運転所の所属で、土讃線の普通列車で活躍を続けている。
2005.10.25作成 2006.4.14更新
これまでに収録したJR四国関連の台車
S-DT65 S-TR65
投稿者 k-takahasi : 19:59
鍋焼きタルト/一文字菓子店
須崎銘菓「鍋焼きタルト」です。実はキハ32のDT22Gを撮影した須崎には、『全国縦断 キモウマ!! ご当地フード 』で紹介した一文字菓子店の「鍋焼きプリン」(須崎名物・鍋焼きラーメンを模したプリン)を食べに行ったのですが、かなりの人気商品のようで、夕方とあってもう売り切れ。残念と思っていると、他にも「鍋焼き~」があるそうで、その一つがこの「鍋焼きタルト」です。これがなかなか美味で、お土産に編集部に持って帰ったところ、早々になくなってしまいました。
一文字菓子店へは須崎駅を出て直進、突き当りを左に行ってすぐ。それにしても、ショーケースに飾ってあった「土鍋入り鍋焼きプリン」(直径19cm!)は圧巻でした。
投稿者 k-takahasi : 01:13
2005年10月20日
TS-310B/京浜急行電鉄デト17+18
京浜急行電鉄1000形は1958(昭和33)年に800形として登場し、以後1978(昭和53)年までに356輌が川崎車輌(後に川崎重工)および東急車輛の2社で製造された。このうち、1968(昭和43)年製までのグループは製造会社別に台車が分かれており、川崎製は軸梁式のOK-18を、そして東急製はこのTS-310系を採用した。
TS-310系は1956(昭和31)年に登場した700形(1965年に600形に改番)の東急車輛製のグループが履いていたTS-303の改良型と言えるもので、700形でも1958(昭和33)年に登場した増備車はTS-310系を採用していた。
現在は1000形の高松琴平電鉄への譲渡車(高松琴平電鉄1080形)で見られるほか、同じく高松琴平電鉄1100形でも京王5000系の車体と組み合わせて使用されている。写真は1000形改造の電動貨車デト17+デト18の台車として京急線上に残ったTS-310B。
軸箱支持:円筒案内式(円筒ゴム) 枕ばね:コイルばね
軸距:2100mm 車輪径:860mm
写真:2003.7.13 京急ファインテック久里浜事業所 RM
参考文献
『復刻版 私鉄の車両18 京浜急行電鉄』
飯島 巖・花沢政美・諸河 久(2002年 ネコ・パブリッシング)
2005.10.20作成
これまでに紹介した京浜急行電鉄関連の台車
TS-310B TH-700K TH-2100AM
投稿者 k-takahasi : 21:07
2005年10月14日
DT10/伊豆箱根鉄道コデ66
国鉄DT10(旧称TR14)形台車は、大正期の木造電車から、1926(昭和元)年に製造開始された半鋼製車モハ30系の増備途中まで採用されていた釣り合い梁式の台車である。モハ30系の後期から台車枠構造を改良したTR22(後のDT11)へ移行したが、木造省電のものは1935(昭和10)年からの鋼体化によりモハ50系に引き継がれ、戦後もモハ30系や50系から改番されたクモハ11・12を初め、その改造車や私鉄への転用も含めて広く使用された。
写真は伊豆箱根鉄道大雄山線の工事用電車、コデ66が履いていたもので、コロ軸化改造を受けている。コデ66の車体側の前身は、1933(昭和8)年製の鉄道省モハ34001→国鉄クモハ12000。17m級だがモハ40系の一員であり、本来は軸ばね式のDT12を履いている車輌である。国鉄では大垣電車区での入れ換えや美濃赤坂支線の運用を最後に1967(昭和42)年に廃車。その後伊豆箱根鉄道に引き取られ、1969(昭和44)年に駿豆線でモハ66として再デビューしている。台車はこの際に振り替えられたのだろうか。
軸距:2450㎜ 車輪径:910mm
軸箱支持:軸箱守(釣合梁) 枕ばね:板ばね
写真:1996.3.14 大雄山 高橋一嘉
検査上がりの5000系を迎えに小田原へ向かうコデ66。残念ながら1997年に廃車解体されたが、後を引き継いだコデ165も同様にDT10を履いている。 1996.3.13 相模沼田-飯田岡 高橋一嘉
2005.10.14公開
投稿者 k-takahasi : 21:00
2005年10月12日
TS-301/岳南鉄道5000系
1954(昭和29)年、東京急行電鉄初の高性能車として誕生した5000系電車の台車である。溶接組み立ての台車枠の上に直接枕ばねを置き、揺れ枕を枕ばねの上側のみとした構造は、当時としては画期的なものであった。側梁中央部の左右から上に伸びるのが横梁で、M台車では主電動機をこの横梁で吊り、直角カルダン方式で駆動する。
5000系電車は1986(昭和61)年までに東急線からは引退したものの、各地の中小私鉄に譲渡されて引き続き活躍、TS-301もそのまま使用された。また、TS-301台車単体でも伊豆急行、西日本鉄道に譲渡されている。
写真は岳南鉄道モハ5002(もと東急デハ5028)のもの。
軸距:2400㎜ 車輪径:860㎜
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね
写真:2005.10.1 岳南富士岡 高橋一嘉
全国各地の地方私鉄で活躍した5000系譲渡車も、現在ではそのほとんどが姿を消し、現役で活躍するものは熊本電気鉄道に残るのみとなっている。写真は岳南鉄道のクハ5102+モハ5002で、これも京王3000系改造車に役目を譲り、2005年10月現在、岳南富士岡駅構内に留置されている。
参考文献
『復刻版 私鉄の車両4 東京急行電鉄』
飯島 巖・宮田道一・井上広和(2002年 ネコ・パブリッシング)
2005.10.12作成
これまでに紹介した岳南鉄道関連の台車
TS-301 TS-801
投稿者 k-takahasi : 21:00
2005年10月11日
T-1Db/東京都交通局E5000形
久々の私鉄電機、しかも地下鉄の機関車として注目される東京都交通局E5000形電気機関車の台車である。形式は浅草線用5300形電車のT-1B・T-1Cに続くもので、運転室側がT-1Da、連結側がT-1Dbと区分。製造は車体と同じく川崎重工業が担当している。
大江戸線の車輌限界に合わせた小断面車体がE5000形の特徴の一つだが、台車自体は軸距2100mm、車輪径860mmと、標準的な電車用台車と同等の寸法。ボルスタレス構造で、牽引装置はZリンク式、各車輪には急勾配での空転、滑走防止用として砂まき装置(アルミナ粉末を噴射)が取り付けられている。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
写真:2005.5.18 高松車庫(光が丘) RM

E5000形は大江戸線汐留駅と浅草線新橋駅構内とを結ぶ汐留連絡線を介して、汐留~西馬込間で大江戸線用12-000形電車の検査入出場に伴う回送列車の牽引に使用される機関車。乗客の目に触れれることなく活躍する、正に“縁の下の力持ち”である。
東京都交通局E5000形:RailMagazine263(2005年8月)号参照
2005.10.11作成
投稿者 k-takahasi : 21:00
2005年10月07日
TR73 / 日本国有鉄道マイテ39形
1929(昭和4)年から採用された鉄道省の客車用3軸台車。それまでの釣り合い梁式3軸台車TR71に代って当時の花形であった一等展望車、一等寝台車や食堂車などに採用された。現在はマイテ49 2(JR西日本)、スエ78 15(JR東日本)などで見られるのみである。
写真はJR東日本東京総合車両センターに静態保存されている一等展望車マイテ39 11(昭和5年製)のもの。この車輌は2007年秋さいたま市にオープンする鉄道博物館に収蔵される予定である。
軸距:各1740mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:板ばね
写真:1997.8.23 大井工場 高橋一嘉
2005.10.7作成
これまでに紹介した国鉄型客車関連の台車
TR73 TR55B
投稿者 k-takahasi : 12:50
2005年10月06日
DT71 TR255/JR東日本E531系
DT71
TR255
2005年7月ダイヤ改正から常磐線に就役した一般型電車、E531系用の台車である。車体側の基本構成はE231系電車に準じたものだが、台車側は901(現209系)以来のDT61/TR246系ではなく、新系列の採用となった。牽引装置は1本リンク式。各形式は以下の通り。
M台車/DT71
T台車/先頭車先頭側:TR255 同連結側:TR255A 中間車:TR255B
一般型電車用ながら、最高速度130km/hの高速走行に対応するため、特急型電車用のDT64/TR249系をベースとしたもので、ヨーダンパのほか、各軸には軸ダンパが取り付けられている。また、車体の床面高さをE231系に比べ35mm低い1130mmとするため、新設計の空気ばねは上面取り付け高さが低く抑えられている。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
写真:2005.3.18 勝田車両センター RM
JR東日本E531系:RailMagazine262(2005年7月)号参照
2005.10.6作成
投稿者 k-takahasi : 21:00
2005年10月05日
TS-330A/箱根登山鉄道モハ2形
天下の剣、箱根の山を上り下りする箱根登山鉄道の台車。中央部に見えるレール圧着ブレーキは、最急勾配80パーミルという路線条件を持つ登山鉄道ならではの装備である。また、最小曲線半径30mという路線条件に合わせて、軸距は1800mmとなっている。
原形式であるTS-330は1981(昭和56)年に登場した初の高性能車、1000形“ベルニナ号”から採用されたもので、その後1985(昭和60)年から在来車モハ2形の高性能化に際して採用されたものがTS-330Aと区分された。また、1989年登場の2000形“サンモリッツ号”もこのTS-330Aを採用している。
写真は2004年に旧塗装で活躍中のモハ2形108号のTS-330A。
軸距:1800mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:コイルばね
写真:2004.8.30 入生田 RM
あいにくの雨模様の中、ブルーとクリームの旧塗装で出場試運転に臨む108号。 2004.8.30 風祭 RM
2005.10.05作成
投稿者 k-takahasi : 19:36
DT55/JR九州キハ185形
1986(昭和61)年、国鉄の分割民営化直前に誕生した四国向け特急型気動車、キハ185系の動台車(付随台車はTR240)。205系電車から採用されたボルスタレス台車DT50系をベースとした円錐積層ゴム支持方式の台車で、結果的に日本国有鉄道が送り出した最後の新形式台車となった。
キハ185系はキハ58系の置き換えおよび急行列車の特急化用として投入されたが、JR四国における特急型気動車の増備が振り子式の2000系に移行したため52輌で終了、DT55もキハ185系一系列のみの採用で終わった。
写真はキハ185-1001のもの。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:円錐積層ゴム式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
写真:2005.6.28 豊肥九大運輸センター(大分) RM
キハ185系はJR化当初はJR四国のみに在籍していたが、1992年から20輌がJR九州に譲渡された。現在、JR四国では特急<うずしお><剣山><むろと>で使用されているほか、予讃線の普通列車や団体列車などに使用されている。また、JR九州では特急<ゆふ><くまがわ><九州横断特急>に使用されている。写真のキハ185-1001は別府~熊本~人吉間の<九州横断特急>用に整備された車輌である。
2005.10.5作成
これまでに紹介した国鉄型気動車関連の台車
DT22G TR51C DT55
投稿者 k-takahasi : 12:40
2005年10月04日
DT61G/JR東日本E231系
DT61/TR246系は1992年登場の901系(後の209系)電車以来、JR東日本の通勤・近郊・一般型電車の多くで採用されている軸梁式のボルスタレス台車である。これまでに209系、701系、E217系、E501系、E127系、そしてE231系電車で採用されており、首都圏から東北地方まで、東日本の全域で見られる。
写真のDT61GはJR東日本の標準型電車として増備が進むE231系電車のM台車。ヨーダンパの取り付けにも対応しているが、現在のところ本装備はT台車を履くグリーン車のみで、DT61Gでは取り付け例はない。牽引装置は1本リンク式。基礎ブレーキ装置はユニットブレーキによる踏面片押し。
E231系はこれまでに中央・総武線各駅停車、高崎線、東北本線、東海道本線および湘南新宿ライン、常磐線快速電車、山手線、中央線~地下鉄東西線直通電車に投入されており、DT61Gは東京の通勤輸送を支える「足」になりつつあるといえよう。また、E231系をベースとした相模鉄道10000系電車も同系のS-DT61Gを採用している。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸梁式 枕ばね:空気ばね(ボルスタレス)
写真:2004.6.17 国府津電車区 RM

写真:2006.2.15 栗橋-東鷲宮 RM
2005.10.4作成 2006.2.15更新
投稿者 k-takahasi : 15:20
2005年10月03日
台車公園
DT12と言えば、モハ40、42、51系などが履いた、戦前型旧型国電の代表的な台車です。このDT12が展示されている公園があると聞き、出かけてきました。
場所は静岡県富士市の新通町公園の一角です。この公園は新幹線電車を日本で初めて展示した公園だそうで、今でも0系の先頭車(21形59号)が保存されており、そのまわりにはターンテーブルまで備わる本格的なライブスチームの線路(エンドレス2週分)もあります(第2日曜日に運転)。
肝心のDT12は………さすが大きな0系の前でも負けない位の存在感があります。工場内では時折見かける台車単体での展示ですが、公園というのはあまり聞いたことがありません。しかし、普段はなかなか見ることが出来ない吊り掛けモーター(のケース)やブレーキロッドの配置、枕ばねの構造などをつぶさに観察できるのは嬉しいところ。その辺りに興味がある方は一度見て損はないでしょう。
ただ残念なのは、オブジェとしての展示という性格なのか、解説文が一切ない点です。場所柄、身延線の旧型国電が思い浮かびますが、国鉄の工場から運んできたはずですから、そうなると履いていた電車を特定するのは、今となっては困難でしょう。
DT12のとなりには何故か旧国のものと思しき密連が。よく見ると…天地逆です。
場所は岳南鉄道ジヤトコ前駅から徒歩15分程度。通りを西(市役所方向)に向かって進み、裁判所の角を右に曲がったところです。岳南鉄道に訪問の際には是非お立ち寄りを。
(高橋一嘉)
2005.10.3作成
投稿者 k-takahasi : 19:10
2005年10月02日
TS-801/岳南鉄道モハ7000形
京王帝都電鉄3000系電車用として製造されたM台車である。1962(昭和37)年に登場した3000系は当初、電動車、制御車とも外側ディスクブレーキのPⅢ-703、いわゆるパイオニア台車を履いていたが、1967(昭和42)年製の第10編成からは電動車のみこのTS-801となった。これに合わせ第1~9編成の電動車も順次、同系のTS-801Aに換装され、ここからに捻出されたPⅢ-703が第10編成からの制御車に転用された。なお、第1~9編成でも、1971(昭和46)年から5輌編成化のため増結されたデハ3100形のみはこのTS-801を履いていた。
1979(昭和54)年登場の第19編成以降は、電動車は改良型のTS-801B、制御車はTS-821に変更されている。
現在、TS-801装備車は更新された第16~18編成の3本が井の頭線で活躍しているほか、地方私鉄への譲渡車でも見られる。写真は富士の裾野で第二の活躍をする岳南鉄道モハ7002(もと京王デハ3101)のもので、単行運転のため井の頭線時代にはなかった排障器が取り付けられている。
軸距:2100㎜
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね(ダイレクトマウント)
写真:高橋一嘉
参考文献
『復刻版 私鉄の車両17 京王帝都電鉄』飯島 巖・森本富夫・荒川好夫(2002年 ネコ・パブリッシング)
2005.10.2作成
これまでに紹介した岳南鉄道関連の台車
TS-301 TS-801
投稿者 k-takahasi : 21:21