DT21 / 秩父鉄道1000系 (国鉄・JR形式)

1957(昭和32)年に誕生した国鉄モハ90系電車(後の101系)に採用された、国鉄初の平行カルダン駆動のM台車である。旧型国電最後の台車であったDT20と比べると、同じプレス鋼板溶接組立の台車枠ながらサイズは一回りコンパクトになり、端梁もない。また、モハ90系は当初は全電動車方式を志向していたため、当初はT台車も「TR~」ではなく、将来の電装を考慮したDT21Tとされていた。
101系の後継である103系では車輪径を変更したDT33に移行したが、DT21系は近郊型電車を中心に以後長らく採用され、現在も113系、115系、415系、713系などの近郊型電車や、クモヤ143、クモヤ145などの事業用車で使用されている。また、気動車用のロングセラーとなったDT22/TR51もこのDT21をベースに開発されたものである。
写真は現在も活躍を続ける元国鉄101系の秩父鉄道1000系が履くDT21。
軸距:2100mm 車輪径:860mm
軸箱支持:軸箱守(ウイングばね) 枕ばね:コイルばね
写真:2006.1.28 武州荒木 高橋一嘉

参考文献
「ガイドブック最盛期の国鉄車輌25」浅原信彦
(『RailMgazine』252号所収 2004年 ネコ・パブリッシング)
2006.5.3作成 4.30← →5.6
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