OM-D E-M1 Mark Ⅱ × 『鉄道ホビダス』

2016年12月に発売となった、オリンパスのミラーレス一眼カメラの新たなフラッグシップモデル・「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」。

動く被写体にもAF/AE追従で最高18コマ/秒が可能な静音連写。20Mピクセルの高画素で最大14コマの画像を記録し続け、「過去」の決定的瞬間が記録できる「プロキャプチャーモード」。超望遠撮影に有効な最大6.5段分の効果のある5軸手ぶれ補正機能。これら一眼レフを凌ぐ高い機能を備えたミラーレス一眼カメラ E-M1 Mark Ⅱ。「発表時からこのカメラが気になっていた」と話す鉄道写真家 浅水浩二氏に今回、E-M1 Mark ⅡとM.ZUIKO PROレンズを使って冬の東海道新幹線沿線を舞台に撮影してもらった。その見事な作例の数々を楽しむとともに、性能の大幅な進歩をご覧頂きたい。

※M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO使用、「シンクロ手ぶれ補正」適用時。

AF/AE追従最高秒18コマの驚異的な高速性能

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark Ⅱ/M.ZUIKO DIGTAL ED 40-150mm F2.8 PRO
1/8000秒 F2.8 ISO1000 焦点距離73mm(35mm判換算 146mm相当) WB:マニュアル

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まずは、前モデルより飛躍的に進化したという追従AFを試した。

この撮影場所は被写体までの距離が近く、新幹線がいっそう速く感じる。N700Aが画面中程に入ってきた時からC-AFを使って連写をはじめ、フレームアウト寸前まで撮影してみた。

曇り空でコントラストも弱く、白い新幹線をAFで撮影するには心もとない条件であったが、E-M1 Mark Ⅱの121点オールクロス像面位相差AFは、みごとに先頭部を追い続けてくれた。

決定的瞬間を逃さないプロキャプチャーモード

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark Ⅱ/M.ZUIKO DIGTAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/6000秒 F4 ISO1600 焦点距離300mm(35mm判換算 600mm相当) WB:マニュアル

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続いて、東海道新幹線加瀬野トンネル付近で、N700系のアップを狙う。

撮影当日は、ときおり激しく雪が振る不安定な天気。取り回しを優先してレインカバーを使わずに撮影したが、本機とM.ZUOIKO PROレンズは防塵防滴。ボディはマイナス10°Cの耐低温設計で、天候を気にせず撮影できる。

200Km以上のスピードで走る新幹線のトンネル飛び出しを、理想の位置で捉えるのは難しい。そこで、本機が持つ数多くの高速連写性能の中でも、ユニークな新機能である「プロキャプチャーモード」を試してみることにした。この機能は、シャッターボタン半押しから全押しするまでの14コマ分の画像を記録しつづけるというもの。一瞬で過ぎ去る新幹線のような、高速で動く被写体でもベストショットを狙える機能だ。

シャッターボタン半押しの状態で待機し、ファインダーに先頭部が完全に入ってからシャッターボタンを全押しした。結果は新幹線の先頭部を理想の位置でみごとに捉えてくれていた。

なお、今回のような状況においても、ファインダー表示のタイムラグはミラーレスの課題と言われてきたが、撮影中気になることはなく、一眼レフに遜色ないレベルに達していることを感じた。

手持ち撮影も可能にする、高い機動性と強力な手ぶれ補正

新幹線の撮影では撮影位置の制約があり、超望遠レンズを多用する。現地の足場も良くないことがほとんどだ。今回の撮影もE-M1 Mark ⅡとM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROをメインに使用した。

超望遠で鉄道を撮影する時に気を使うのは画角維持だが、強力なボディー内手ぶれ補正によって、手持ち撮影でも厳密な構図を維持できた。また、超望遠レンズを使用する時には手ぶれも避けて通れない課題だが、前述のレンズにも手ぶれ補正機構が搭載されている。E-M1 Mark Ⅱと組み合わせれば、ボディーとレンズが協調する「5軸シンクロ手ぶれ補正」によって、ぶれもピタッと抑えられる。最大6.5段分の補正が可能だ。

超高速連写のおかげで、逃せないシャッターチャンスも確実に

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark Ⅱ/M.ZUIKO DIGTAL ED 40-150mm F2.8 PRO
1/6000 F6.7 ISO800 焦点距離75mm(35mm判換算 150mm相当) WB:マニュアル

人気者ドクターイエロー。その運行日は限られているため、快晴の下、富士山とのコラボは稀である。

一眼レフでは、シャッターチャンスに全神経を集中して待つシーン。E-M1 Mark Ⅱの静音連写Hでは、20Mピクセルで最高約60コマ/秒の超高速連写が可能なので、絶対的シャッターチャンスを確実にモノにできた。

シャッターチャンスが少ない鉄道写真では、この超高速連写が強力な武器になる。

浅水浩二(あさみず こうじ)

1968年、神奈川県生まれ。小学生のころのブルートレインブームが、鉄道写真を始めるきっかけとなる。コマーシャル撮影を主とするスタジオに勤務した後に独立。
現在、鉄道車両の撮影だけでなく、鉄道模型の撮影や旅雑誌への寄稿その他を通じて、幅広く鉄道の世界に関わっている。日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員